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第335話 ページ45

フロイド「…へぇ、そうなんだね

あいつら昔Aちゃんの家に迷ってきた人間なんだ

片方は魔族だけど」


ジェイド「…あれを見て僕らは終わりかと思いました

もう、貴女は僕らの元に戻って来なくなるのではないかと…」


『…一年に一度だけ、国を救うのに貢献して欲しいんだって

自然理の力が必要なの、それがいないと世界が存続しない

それに…またああやってやるのも嫌

ストレス発散しに行きたいの』


フロイド「…Aにストレスとかあるの?

俺らそんなに嫌?」


『…嫌じゃないけど、ちょっと心配しすぎ

そんなに私信用ならないの?』


ジェイド「…いえ、そうではありませんが…

心配なんです、うまくいっている間の方が何故が不安で…

失ってみた事がないから、失う事の不安が優って貴女を傷付けてしまう

不器用なんです、こういうのは本当に…」


『…ジェイドもフロイドも何でもできるのに、苦手な事あるんだね

じゃあ私も一緒に考える、一緒にいるために何すれば良いのか』


ジェイド「…!!」


『…魔族の大人に言われたの

話し合いが足りないって

ちゃんと話し合って、ぶつかりたい時ぶつかれば意外といつも近くにいる事になるんだって

思いがそれで通じる事もあるって』


フロイド「…」


『…でも、本物の関係には言葉がいらないらしい

どういう事なんだろうね、なんか難しい』


そう言うAに2人は無言で抱き付く


幸せそうに、大切そうに、失い難そうな様子で


『…!?』


フロイド「…ずっとこうしてたい

離したくねーよ、ずっとね」


ジェイド「…えぇ、言葉はいらないのでしょう?

この関係に理由は必要ありません、ただ一緒にいたいからいるという事で永遠を誓ってくれませんか?」


『…?』


フロイド「番になってよ、Aちゃん」


『…え…?』


ジェイド「そもそも僕達に懐柔されてくださるという話でしたし、今更逃げたりしませんよね?」


『…本気?』


フロイド「本気だよ

俺らはAちゃ離さない

死ぬまで永遠に」


『…死ぬまで永遠に…

…そしたら死ねないね』


フロイド「死なせねーよ、勝手に死ぬなし」


『そうじゃなくて…死にたくなくなっちゃうね

寿命が来ても、ずっと生きたいって思っちゃう

それって不幸だね』


ジェイド「…不幸の中に幸せは紛れているものですよ

どうか、番の契約をここに」


2人の人魚はまるで先を急ぐように、彼女に一枚の契約書を渡していた

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作者名:ユウ | 作成日時:2020年12月19日 19時

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