Verweile doch, du bist so schoen 7 (ページ36)

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第316話ページ36

主人公side

そしてクリスタルが収束するのを見て、5人は笑っている

笑った次の瞬間、その5人は視界から消えた

やっぱりこれは夢だ

幻想だ

いつかこういう未来があれば良いかもしれないという私自身が生み出した幻影

でも幻想を追っても本物を手に入れる事はできないよ

本物を追うには、本物を見続けていないと

理想を抱くのは自由だと思うけど、そこに逃げるのは間違ってる

欲しいものは欲しいって言わないと手に入らないよ

欲しいものは手に入れるって自分でやらないと、何も変わらないよ

黙っていれば良い訳でもない

でも何でもうまく解決できる訳でもない

なかなかうまくいかなくて自分のためだったはずの事がいつか自分のためにならなくなる日だって来る

でもそれはそれで良いじゃない

それもまた楽しんでいれば、今という日がいつか美しい思い出になる

そんな生き方をしたいの

自分の幸せな人生を願える事、そしてそのために自分を愛してあげる事

私を愛しているよ、、私は

ごめんね、他人のために生きられなくて

でも私、その過程で必ず誰かを助けられるように頑張るから

応援していてね、幸せな未来

そんな事を思って目の前を見つめる

雪の大地だ

ここが始まり、そして全ての終着点

夢を見るのはもうやめよう

夢はね、夢のままでは意味がないよ

どこかで必ず手に入るって知ってるから、辛い現実と戦おう

そこに誰かの不幸があったとしたって、それもいつか必ずどうにかするから許してくれないかな

ごめんね、あまりうまい方法見つからないけど

『…自分のために生きる

もうお姫様でもなければ、ただの子供でもいられない

…昔から欲しかったものは、大人になった今手に入れれば良い

一郎と左馬刻にちゃんと言おう、会いたかったって

…昔話をして、少し今の2人の話聞いて、それで2人とは側にいられなくてもたまに会えれば幸せだよね

私は、ジェイドとフロイドの所に帰らなきゃ

2人のものになるって言ったのは私だから』

今までを振り返って、自己責任とはいえ後悔も多いかもしれない

もっとしっかりしておけば良かったって事は多くある

流されて、間違えて、色々失って、それでも今私は気付けた

生きるという事は集中していないと感じ取る事のできないものだ

今自分が生きていると意識しないと、ただ盲目になっていく

『…行くよ』

私はそう言ってこの雪の大地を出て、現実世界に向けて目を覚ました