Verweile doch, du bist so schoen 7 (ページ4)

今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:2,685 hit

第284話ページ4

一郎side

左「…人間も見た目エグいと思うけどよ…

それが原因で魔族が嫌われてるって話じゃねぇだろ…ゲホッ」

左馬刻は咳き込みながら話をしている

さっき寂雷さんが服のポケットから出していた人間の病気を治す白い粒をもらって、まだ疑いから飲む勇気を出せていないようだ

乱「まぁね

さて、左馬刻は寂雷に作ってもらったお薬飲んで寝なよ

大丈夫、左馬刻を殺したりはしないって約束するから」

左「ゲホッ…怖ぇんだよ、知らねぇもん口に入れんのは…」

寂「今では人間の間で一般的に使われている錠剤です

他の国では普通に使われているものですよ

特に魔法を使えない人間はこういったものをお店で買うものだそうですが…」

左「あ…？そうなのかよ…

じゃあ人間が作ってんのか？」

乱「まぁ調合は魔法薬学使ってるだろうから魔法の力はこもってるけど、作ってるのは人間

ならいける？」

左「…疑いたくねぇけど…やっぱり少し怖ぇな…

何かこれ銃兎が嫌いな白い粒に似てんだよ

これ飲んだら気が狂って頭おかしくなるって…」

乱「あー、ドラッグ？

違う違う、これはそういうのじゃない

見た目似てるけど大丈夫よ、病気は治って別に頭はおかしくならない

信じてよ」

左「けどよ…」

寂「…まぁ、苦手でしたら薬草を調合した飲み薬を用意します

味は少し人間の舌にはあまり良くないですが…効きなら問題ありません

そちらにしますか？」

左「じゃあそっちで…」

そう言うと寂雷さんは魔法で薬草をすぐに作り出して、一瞬でそれを飲み薬に変えていた

寂「ではこれを」

左「おー…ありがとよ

…うぇ…苦ぇ…昔合歓に無理やり食わされたピーマンと同じ味がする…」

乱「左馬刻苦いの苦手なの？

さっきの氷結薬草もまずいって言ってたし…」

左「…苦ぇのが嫌いなんじゃねぇよ

苦くてまじぃのが嫌いなだけで…」

乱「ふ～ん？…あ、じゃあクッキーでも食べる？

熱砂の国のスパイス入りクッキー！

オネーサンにもらったの、美味しいよ」

左「あ…？…それは人間が…？」

乱「も～っ！人間が作ってるよ、それも魔法が使えない弱いオネーサンが一から手作りしてるの！

それならオッケー？」

左「おう…なんか、悪い…ゲホッ」

俺らはそんな会話をしながら、乱数のくれたクッキーをつまみながら親父の帰りを待っていた