Verweile doch, du bist so schoen 7 (ページ27)

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第307話ページ27

一郎side

乱「…っも～っ！一郎ってば泣き虫だな～っ

そんな事言っちゃうなら手伝わない訳ないじゃない

一郎1人で頑張るなんてずるいよ、僕達もやる

ね、一郎が人間を愛して幸せになれる世界を僕だって望むよ

人間と魔族の和解、僕達が人間を愛しても許される世界の創世

その大昔にあったはずの世界をここに再現しようよ

付かず離れず、お互いに相思相愛の世界って良くない？」

一「…ッ…乱数…」

寂「相思相愛、ですね…

まぁ嫌い合う日もあれば憎しみを抱く日もあって、それでも離れられない関係というのは今も似たようなものですが…

ひょっとすると我々魔族は人間と近付くのを恐れているだけかもしれません

人間が我々をどう思っているかは知りませんが、我々は嫌いになれませんからね

自分と同じ世界に生きる、自分とは異なる存在を」

乱「…全く同じにはなれないよ、それは仕方ない

でも違うからこそお互いの意見を尊重してうまくやる事はね、できる

…そうやってうまくやってける世の中にしようよ」

一「…ッ…ありがとう、乱数、寂雷さん…」

左「…俺はその人間がお前らの思ってるような救うべき相手じゃねぇと思う

けどまぁ…勝手にやれや、人間にあまりしつこく迷惑かけなきゃ何したって別に構やしねぇ

人間はしつこい奴も嫌いなんだよ、多分お前らが若干しつこいから嫌われるんじゃねぇの？

諦めちまえば楽って知ってるからな」

乱「左馬刻もさ、冷めた思考はしてるけど僕達を本質的には嫌ってないよね

左馬刻もしつこくされるの嫌いかもしれないけど、別に和解に否定的な訳とも違うんでしょ？

付き合ってよ、僕達の求める世界に」

左「は…？…おい、何で俺様が…」

乱「左馬刻はだって～魔族の味方してくれたから！

もう半分魔族みたいなもんでしょ？それでもまだ人間側にいるの？」

左「…そりゃ、人間である事に変わりはねぇからよ…

…けどまぁ人間嫌いだって部分はお前らとだいたい同じだ、そいつら救うのは癪だが魔族に魂売ってやるくらいはしてやる

それで良いか？」

乱「上出来～っ！

じゃ、左馬刻、一郎、嫌われる覚悟は持って、今できる事を着実にやってこう

そして未来救われる世界を夢見て頑張ればきっと良い世界になるよ」

一「…あぁ、そうだな

乱数、寂雷さん、それに左馬刻…協力してくれ」

俺はその3人に頼んで、3人は俺に応えるように柔和に笑っていた