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第413話 ページ23

『敵じゃない…?

しかもあいつが一番中王区でまともだった…?』


零「あいつが一番倫理観がまともな人間だった

逆に唯一の狂気が君を生んだ事になるのかな

それ以外あいつがしてきた事結局男のためみたいな所あるぞ」


俺は天谷奴零からの話を聞き、何で勘解由小路無花果が俺やコナーさんに優しいのか何となく察した


勘解由小路無花果は男嫌いだけど、男でさえなければ本質的に俺らの事嫌いにはなれなかったのだろう


おそらく人間的にまともであれば男であれ女であれ勘解由小路無花果は敵だと思っていない訳だ


つまり勘解由小路無花果は最初から俺らをまともな人間だと認めた上で、身分的にも性格的にも強く当たっていただけとの事らしい


『…じゃああいつに全部任せれば世界はもっとまともだったはずなのか?』


零「それもどうかねぇ

人間なんて皆違うんだから1人に全部任せきりは良くないんじゃない?

今後はチームプレイで政治回した方が良いと思うけど」


言われてみればその通りだと思う


中王区がこれまで具体的にどのように国を動かしていたのかは話で聞いた内容しか知らないが、この国は俺が生まれる前から中王区の独裁政権だったというのは知っている


けどそもそも人間は皆違うんだからたった1人の意見だけで国を治めようとするのはおそらく正しくない


皆で協力して国をより良くしようと考えるべきだろう


できれば男とか女とか関係なく、また出来るだけ色んな人が政治に参加できるようにして


『…俺、そういう意味では中王区行っても良いのかもな

…あまりあいつらと一緒に居たくないけど…』


勘解由小路無花果の事はやはり嫌いになれない


だってあいつ実はすごい良い人だったから


でもどこかで好きになる事もなれないし、長い時間一緒にいたいとも思えない


やはり人間関係というのは難しいし複雑だな、なんて思う


コナーさんと勘解由小路無花果の関係もそんな感じなのだろうか


左「…ん…?って…

おい、何でテメェがここにいる?天谷奴零」


ふと俺らが会話を交わしていると碧棺左馬刻はようやく目を覚ました

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作者名:ユウ | 作成日時:2020年6月9日 20時

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