第394話 ページ24
零「まずここに45分後盧笙がやって来るだろ？
そんで、嬢ちゃんはぶん殴られるぜ」
目の前におるおっちゃんはウチにそない未来の話を聞かせるように笑う
『え…？…盧笙が？
…ちゅーか』
うちはそれを聞いて深くは考えずにウチの感性だけでものを言う
『…ウチ殴られるん？嫌やわ』
零「ハハッ、本気で参ってる顔してるじゃねぇか
嬢ちゃんも盧笙は怖ぇってか？」
『…おっちゃん盧笙とも知り合いなん？
ちゅーかウチ殴られるんの？そもそも何で盧笙がここに来るんや』
零「嬢ちゃん、それ本気で言ってる？」
『…言うてるよ
来る理由がないやろ』
零「あるよ
嬢ちゃんになくても盧笙には」
おっちゃんはウチのペースに乱されるでもなく弾丸のように言の葉を紡ぐ
こういう所はこの世界の人類にあるべき特徴なんやろとウチの知らない所でウチで感じてる自分がいる
零「つー訳でぶん殴られる覚悟はしとけ？」
『…嫌やよ、なら逃げるわ』
零「おい嬢ちゃん、今立ち上がらない方が良いぜ
嬢ちゃんはまだ…」
ウチは言われた未来に抗うようにベッドから身を引き摺り出す
ほんで立とうとした瞬間にウチは自分では立てない事に気付く
『…ッ…！！』
零「…8ヶ月は動いてねぇんだ
筋肉が衰えちまって立てるまでには時間がかかるだろうよ」
『えぇ…真面目にそれ困るんやけど
殴られるしか未来ないやん』
零「そこは信じるのかよ、ハハッ」
『…おっちゃんは下手に嘘つかない人間な気がする
人騙くらかす才能はありそうやけど』
零「おい嬢ちゃん、初見の相手に厳しくねぇか？」
『…風貌が悪い人間のそれなんよ
信頼してもらいたいんやったら服からどうにかした方がええんと違う？』
零「服は人間の個性の体現だろ？
嬢ちゃん、ほらオジサンが手貸してやるからベッドに戻りな」
そない言われて結局その今初めて知ったウチのよう知らん人間の手を借りてウチは立ち上がる
人が1人で生きていけないという現状にウチは今きっと触れているんやろななんてウチで勝手に俯瞰してみたりして
零「嬢ちゃん、盧笙は嬢ちゃんを嫌だと思ってるから殴るんじゃねぇんだぜ？」
『…そうなん？なら少しは優しくしてもらいたいわ
知っとる？あれ結構真面目に痛いんよ』
零「ハハッ、そうかい
面白いねぇ、本当にお前さん達見てると飽きねぇよ」
おっちゃんは笑て、ウチもまた人生という名の物語を刻む開始の地点にまた再び立ち始めていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 21人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユウ(プロフ) - 明理様、最後までお読みいただきありがとうございます！楽しんでいただけたなら作者も大変嬉しい限りです。また参考になるコメントありがとうございます、関東人のため関西弁はにわかな部分がありましたが、今後参考にさせていただきます！ (10月30日 6時) (
レス) id: 3f8aedc7a7 (このIDを非表示/違反報告)
明理(プロフ) - (つい長くなってしもてすんません)※この関西弁は標準語がヘタ故の訛りです。 (10月28日 17時) (レス) @page34 id: 0478fb4462 (このIDを非表示/違反報告)
明理(プロフ) - 永遠のお気に入りです！！楽しい物語をありがとうございました！！！(あと思ったんですけど「何なんの？」じゃなくて「なんなん？」を私の周りの人は使います。アドバイスって言うよりちょっとした意見です。ありがとうございました！！) (10月28日 17時) (レス) @page34 id: 0478fb4462 (このIDを非表示/違反報告)
明理(プロフ) - 長いのにちゃんと完結してるし綺麗で無駄のない文章やし…もう大好きです！！！何回か読み返す気がします…予想は100回()ここまでツイステとヒプマイとオリジナルストーリーが混ざってるのはほんとに珍しいですよ！ (10月28日 17時) (レス) @page34 id: 0478fb4462 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - ねぎ。さん» ねぎ。様、コメントありがとうございます！楽しんでいただけて作者も嬉しいです。 (2022年3月12日 8時) (レス) id: 68f0716fc0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ユウ | 作成日時：2021年9月12日 11時
