第279話 ページ5
アズールside
フロイド「…これで良いの?アズール」
アズール「…仕方がない事でしょう
自由に生きている彼女に不自由を与えるつもりもありません」
フロイド「だけどさ、縛らなきゃどこかに消えるだけなんだよ?
俺らじゃ「縁(えにし)」にならないってのは分かるけどさ、消えるのを「良い」って言うのは嫌じゃね?」
アズール「…それはそうですけど…」
彼女に僕達が何をしたか彼女が分かっていないはずもないのに、彼女は「自分の責任だ」という言葉で僕達のやった事を許してしまった
許してしまうからには僕達もどうする事もできない
あの日の彼女の言った言葉のように、「僕達の勝手で何かを勝手に贈る」という真似をしない限りは彼女は「謝罪」を受け取る事はないという事なのでしょうから
ジェイド「自由に幸せに生きて欲しいというのは事実ですが、世界から消えるなら本当は縛ってしまいたいですね」
フロイド「でもさ、自由に生きてる奴ってそれだけで何だか綺麗で邪魔するのもアレだなとは思うよねぇ」
ジェイド「…そうですね」
きっと世界は契約の連続で、双方向に成り立つ利益が存在しているから皆人は自由に生きられるのだと思います
その点彼女はきっと僕達と双方向の縁(えにし)を築く事はない
彼女にはきっと自分の愛した世界、あるいは今彼女が愛するものがある事は僕らにも分かっていますから
アズール「…だからこそやれる事をやるだけです
彼女が仮に僕達との縁(えにし)の形成を望んでいると言うのならその時はその通りに動くというだけで」
フロイド「俺らは「好き」なのにね
馬鹿みたいにヘラヘラ笑って、いつも元気に俺らの周りで口ばっかり出る茎ワカメちゃんが、いつまでも俺らの隣で馬鹿やってくれれば良いって思えるくらいに」
僕達は届く事もないであろう一方通行の想いを抱いては、明日から少し関係性の変わる同期の彼女に自分が今できる事は何かを考えていました
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咲樹(プロフ) - まさかの監督生と出身同じで軽く運命感じてます!これからも投稿頑張ってください! (2021年12月2日 12時) (レス) @page29 id: b53a17c756 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユウ | 作成日時:2021年8月30日 7時