キミとお前と、俺の見ている世界3 (ページ7)

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第101話ページ7

ついでに言うんならウチは孤独な高校生送っとった自覚はあるし、この日までとりわけ同学年の子と仲良うしよう思た試しはない

ウチが高校の時に友達いないっちゅーんはホンマの話で、誰が聞いても「それは嘘」やって言うやろけどウチの中ではホンマに友達なんかおらん1人を好きでいる女子高生やった

せやから話しかけられる要因はウチもよう分かっとらん

『…何？』

女生徒「白膠木さん成績上位者として呼ばれとるよ

知らん？ウチの高校成績上位の学生に補習やらせるんやって

数学で学年1番の早川くんも呼ばれとる」

ウチが国語の成績で首位やって言うんもホンマで、ウチは努力はしとらんけど点数は真面目に高かった

平均点56点の古典のテストで98点を叩き出すんがウチや

ほんで現代文も80点を切った覚えはあらんし、漢文も100点が常やし、真面目に勉強しとるかっちゅーとそれも違うけど国語に関しては成績に苦労を覚えた試しはなかった

人並みに勉強やってるとはいえ、勉強してれば点が取れるのは当然の結果って思っとるウチは「周りがウチよりも勉強しとらんだけ」って流しとって成績優秀って言われるんは腑に落ちなかった

『…へぇ

行かなあかん？それどうしても』

女生徒「えっ…

何かあるん？この後用とか」

『別にないけど面倒やんな

何でやらせる相手点の高い方なん？普通逆なんと違う？』

理由はないけどやる気もないウチはそない言うて断った

ウチは協調性の有無で言うんねやったら多分協調性のない生徒やったんやって思う

一人歩きした主体性が人間と距離を離したのがウチの形や

それがどこの誰と同じであるかなんて、ウチの知る由もない

女生徒「えっと…うちの学校キョウトの国立大学の受験数増やしたいんやって」

『ほんならウチ学歴とか興味ないし行かんわ』

女生徒「えっ…」

『やる気のある子だけでやればええよ

それともウチが学歴ええ所行かな誰か困るん？』

そない問いかけの言葉を発すれば、それに答えられない誰かはウチを受け入れる

それが孤独の人間を余分に孤独にしていく世界の宿命や

自由に生きとると人間は必ずいずれ1人の箱庭に籠っていく

女生徒「…期待してるんやと思う、白膠木さん真面目に授業も受けとるから

でも小野君も塾で勉強するからいらん言うて断っとったわ、ウチもセンセに頼まれただけで部活動あるからもう行くね」

そない言うてその子はウチから離れて行って、ウチはまた1人で立ちつくしていた