キミとお前と、俺の見ている世界2 (ページ34)

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第79話ページ34

－－Aの会社にて－－

『…という訳でこの点に関しては厄介な事は見受けられますが、A社様もB社様もここの問題に関しては認識は共通しているんですね？』

A社社長「ええ、そうなんですよ

だけど消費者からの期待にも応えんといかんでB社に値上げされるとこっちも困ってまうんや」

B社管理職「…我々もそこの部分は理解しているんです

ですが利益を上げないと困るのはこっちも同じですから、あまりこの部分のコストに関して譲れない部分もあって…」

『…因みに無知で非常に申し訳ありませんが、原価高騰の裏に何か理由はあるんです？』

B社管理職「理由は前から言われとる原油の不足が原因です

第三次大戦もあった事だし、世界中で供給が不足しているんですよ」

『…そこで新たな原料を利用して、独自の技術で同じパフォーマンスの代物を作って売ってるんですね

成る程、技術力ですね』

A社社長「…B社の性能はこっちもよう理解してる

だけどやっぱり元があの値段なだけあって今の原料が高いんやって思うんは事実で…

原料同じでええから下手に凝らんと同じもん売ってくれって言うんが俺らの正直な思いや」

B社管理職「そこは勝手な都合で申し訳ないとは思うんですけど、原油の高騰も理由にあって今同じ製品を作ろうと思うと御社に売ってる値段と同じような値段になるんは事実なんです

実は正直、こっちの方がまだ値を抑えられてる事実もエビデンスとして存在いたしまして…」

A社社長「…成る程な

こっちが無知やったっていう訳や、そんなに原油の価格高騰は深刻になっとったんやな」

B社管理職「えぇ、まぁ…」

そないやり取りを交わす2つの会社の間に入って、ウチは勝手な話術で相手の話に踏み込んでいた