キミとお前と、俺の見ている世界2 (ページ23)

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第68話ページ23

－－翌朝－－

『…お、朝や』

今日のうちの目覚めはパッタリ突然訪れるような目覚めで、ウチも何だか新鮮な気持ちで1日を迎えられる

夢も見ないで、でも寝不足を感じるでもないただの良い眠りから明けただけの朝になんて言の葉が似合うもんやろか

それは色々あって、ウチでも一つには決められない

『…今日は上流の企業と下流の企業の顔合わせにウチが取り入るんやったっけ

ほんで今日からウチは23のウチや、何て事は特にあらへんね』

ウチで歳を数えるんはある時ウチが自覚した時

それが別に今でなくても良くて、いつかウチが23のウチと向き合わなければならなくなった時に感じればええ事や

年齢が1つ増えようと、別に大したウチの変化は何もあらん

そない些細な変化に気を揉んでいるようなウチと違う

『…今は朝の4時半…

いつものウチの癖やな』

笑て、さしもの盧笙もまだ目開けてへんねやろ思て1人寝床から這い上がる

誰も止める者のいない限りはウチは自由な人間や

だから、ウチは1人の時間が結局の所は好きな方ではある

『ウチで何するでもないけど…

盧笙が起きるより前に、少しウチで何か用意したろか

味の好み分からんしウチでいい加減に盧笙の気に入りそうなもん作るだけやけど…』

そない言うて昨日の買い物で何買うたっけってウチで思い出す

野菜は一通り買うたし、それから卵に牛乳も一応はカゴに入れている

『…プリン作れるんと違うんの？

バニラエッセンスはあらんけど、砂糖なら家に普通置いてあるやろ

時間が微妙に足りへんかな…試しにやってみよ』

そない言うてウチはプリンのレシピをネットで調べてウチで勝手に1人動き出す

我が物顔で台所を漁って、頑張ってプリンを作ろうとするウチは今きっと簓の事を否定できへん自由勝手なウチや

だけど何か違う所があるとするなら、それが領域を弁えた上での行動か否かの違いやってウチは思うんや

『おー、これならいけるわ

マグカップでいけるんやね、朝からお腹いっぱいになるんと違うんの？』

レンジで作れるプリンのレシピを見ては、過程を見てこれはレンジでなくても途中までいけるって自覚でウチは適当に実験でもするみたくウチで手を動かす

『鍋で温めるのがセオリーやろな

ほんで、卵の凝固力にあとは任して…』

そない独り言を呟いて、ウチは1人勝手に楽しんでキッチンでの時間を過ごしていた