もっと溺れちゃえばいいのに(桃)

７．ケーキ ページ7

さとみside.

時刻は夜の１０時。

いつもは夕方には寝てるから瞼が落ちてきてる。

さ「Aー寝るなぁ、寝るならご飯食べて歯磨きしてからにしろ？」

『は、ぁい。んん…』

眠そうな目を擦りながら椅子に座った彼女はテーブルに並べられた料理を見て分かりやすく目を輝かせてた。

『さ、さとみくん！これなぁに！？』

さ「ん〜？あぁ。それは初めてだったか。それはな、ケーキってヤツ。」

『けーきっ！けーきっ、けーきっ。』

テレビでしか聞いたことがなかったらしい単語を何度も繰り返して言う。

ケーキも初めてか。

ジャンクフードも始めてだったし、寿司も初めてだったかな。

可哀想に。

さ「ケーキはご褒美な。今日ちゃんと留守番できたから。」

『うん！』
さっきの眠気は何処へやらw

ケーキっていっても薬入りなんだけど。

ケーキだから分かりにくいし。そもそもケーキがどんなものかも知らないから楽だな。

そろそろ薬増やすかな〜なんて思いつつ夕飯を食べる。

どんなのがいいだろ。

食べ物食べられないようにしちゃおうかなぁ。でもそれだとﾀﾋんじゃうかぁ…。

頭痛とかだったら動けなくなるだけかな。

泣きながら痛がる姿…きっと可愛いんだろうなぁ…。

『…み…ん？さと…く？さとみくん！』

さ「っ、え？あ…どうかしたか？」

『…ぼーっとしてたから。元気ないの…？』

しょんぼりとする彼女は少し涙目で、純粋に心配してくれてるんだなぁと少し嬉しくなる。

さ「ごめんごめん。平気だから…ほらケーキ食べねぇの？」

『！たべるっ』

薬が入ってるとは知らずにケーキを頬張る。

あー、かわい。

『あまぁ…』

さ「よかったな。」

ふわふわの紙をひと撫ですると目を細めてすり寄ってくる。

今日も純粋で可愛いな。


もっと溺れてなにもできなくなっちゃえば良いのにな。





￣￣￣￣￣￣￣
『もっと溺れちゃえばいいのに。』(題名変えました！！！)、６０位…かな？ありがとうございます！

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よーしがんばるぞいっ！

もふゆでした。

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