第47話 ページ48
左「…元気になったか?」
碧棺左馬刻は俺の頭を撫でながら優しくそう問いかけてくる
元々別に元気がなかった訳ではない
ただ何だかあまり色々と考えてはいけないような気がしていて、頭がモヤモヤしていただけだ
何で、こんな気持ちになるのだろう
この感情に名前をつけると何になるのだろうか
左「…まだあまり元気じゃなさそうだな
どうしたんだ、お前?そんなに変な夢みてたのかよ」
『…まぁ…』
夢の内容を話してみてもきっと仕方がない
あれはあくまでも夢であって現実ではない
きっとあの碧棺衣緒も俺のよく知る碧棺衣緒とは違って夢の中に登場した幻想に過ぎないのだろう
でも、何かが引っかかる
あれは俺のよく知る碧棺衣緒ではないが碧棺衣緒そのものではある
そして俺の知っている碧棺衣緒はあんな事を言ったりする人間ではないと思っているが、碧棺衣緒自身がどういう人間であったのかは俺には完全には理解できない
思考は左右されているはずなのに、俺自身が碧棺衣緒な訳ではないから
碧棺衣緒の本心に触れた時だって、あれはあくまでも俺の解釈であって本人がどういう思いで生きていたのかは俺には知り得ないから
知らないけど、知った方が良いのだろうか
ある程度は理解しているつもりだが、どんな人間であったのか俺は知っておくべきなのか
『…俺は、「碧棺衣緒」の事は知らない
俺は碧棺衣緒の生まれ変わりなはずなのに…』
俺がそうぼやくと、碧棺左馬刻はどこか複雑そうな表情をしてこう言ってきた
左「良いんだよ、別に知らなくて
お前がたとえ衣緒の生まれ変わりだとしても、お前は「ルーク・アニシナ」っていう別の人間なんだからな
他人の事なんざ分からなくて当然だろ?」
『…あぁ…そう、だな…』
俺はやはりどこか腑に落ちなさを感じつつ、そう答えた
25人がお気に入り
「ヒプノシスマイク」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユウ(プロフ) - ショコラさん» ショコラ様、いつもコメントしていただきありがとうございます!前作目を通して頂いていたようですのに消してしまってすみません…今回こそはちゃんと最後まで何とか書きたいと思っていますのでどうか見守っていただけますと幸いです! (2020年5月24日 14時) (レス) id: 9d1d0ddeab (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - 続 応援しているので、頑張ってください!(*≧∀≦)人(≧∀≦*)♪ (2020年5月22日 1時) (レス) id: 66813c167e (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - 新作、おめでとうございます!誰しもスランプや行き詰まりもありますよ!気長に書いてください!完結できるまで待てますので! (2020年5月22日 1時) (レス) id: 66813c167e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユウ | 作成日時:2020年5月20日 17時