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第4話 ページ6

乱数side


本当は一番僕が分かっていた


あいつが絶対に僕らの事信じる馬鹿だって事も


僕らを守るために1人で戦っちゃう、すごく優しい奴だったって事も


皆に迷惑かけるのとか自分だけが守られちゃうのは良くないとか言って、皆で対等になって一緒に戦えるチームが好きだったって事も


あいつは1人で苦しんでいた


なのにそんな弱いあいつに結局1人で戦わせちゃった僕は酷い人間だと思う


本当はあいつ、皆で一緒にあのババア達倒したかったって


皆と一緒に最期くらい笑って全部終わらせたかったはずだって


本当は、分かっていたはずなのに


なのに僕はそんなあいつの願いを全部知ってた上でその理想を全部打ち砕いてしまった


僕があいつに謝って許される筋合いはない


でも全部が終わって、僕はあいつに酷い事をしてしまったって事に気付いた


まさかあのババアに脅されて、僕らに迷惑かけないようにずっと1人で戦っていたんだって知ったのは、つい最近中王区の連中ぶっ潰しに行ってからの話


あいつ、本当は僕らに助けを求めていたんじゃないのかなぁ


「皆で一緒にバトルしたい」とか言って、あの時しかもう他にあいつら潰すチャンスがないって本当は分かっていてあんなメール寄越してきたんじゃないのかなぁ


1人で戦ったら死ぬから


1人で戦って勝てないって分かっていたから


信じてあげられなくてごめんね


無花果オネーサンの嘘に騙されて、お前の事死なせちゃってごめんね


最期まであの笑顔で笑わせちゃってごめんね


最期の時くらいは、本当の笑顔で終わらせてあげたかったよ


僕、もうお前の笑顔取り戻す事はできないからさ


これからは僕、お前みたいな人間増やさないようにとっても良い人間になるね


だからお願い


今度はお前、本当の笑顔で笑ってくれよ−−−−

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作者名:ユウ | 作成日時:2020年6月18日 9時

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