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第35話 ページ37

左馬刻お兄ちゃんはまた僕をぎゅってしてくる


左「…ッ…違ぇッ!!

あの人嫌いになんてなってねぇ

俺らもあの人ともう一回やり直したかった

なのに…なのに…ッ…!!」


一「左馬刻…っ…う…っ…」


乱「…拓斗…っ…」


寂「…A君、私達もね、お父さんと仲直りしたかったんだよ

でもね、できなかったんだ

できるより前にお父さんは亡くなってしまって…」


『…そう、なんだね』


パパやっぱり仲直りできなかったんだ


でも皆、パパと仲直りしたかったって


『…みんなはパパのこときらい?

おこってる?』


寂「ううん、怒っていないよ

怒っているのはお父さんの方じゃないかな

私達はね、A君のお父さんに許されない事をしてしまったんだ」


『…?』


パパ、なんで皆と喧嘩したの?


だってパパさ、仲直りしたいって言ってたのに、皆怒ってないってよ


それに怒ってるのはパパの方だって言ってた


何が起きてるの?


『…パパはおこってないとおもうよ

パパおともだちのことだいすきだっていってた

きらいなんていったことなかったよ』


寂「…そうかい…

…君はお父さんの代わりに、私達といる事を本当に願っているのかい?」


『うん』


だって僕、いつも1人でお友達ほしいって思ってたし


パパがもういないなら、僕パパの事もう知る事できないし


僕パパの事まだあんまり知らないよ


何でお友達と喧嘩したのかも、何で死んじゃったのかも


本当に、死んじゃったのかすらも


『…パパに、あいたいよ

パパいまどこにいるの?』


寂「…」


寂雷お兄さんは少し考え事をすると、僕に静かにパパのいる場所を教えてくれた

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作者名:ユウ | 作成日時:2020年6月18日 9時

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