検索窓
今日:22 hit、昨日:4 hit、合計:103,023 hit

第44話 ページ46

寂雷side


独「先生!!」


ひ「先生!?」


私がAちゃんを眠らせた後、一二三君と独歩君は驚いたような顔をして私のことを見つめていた


独「先生…Aちゃんになんて手荒な真似を…」


寂「…うん、そうだね

でもね、最近ヒプノシスマイクの効果が薄れ始めていたみたいなんだ」


ひ「!!」


寂「昔言ったことがあるだろう?

5年前Aちゃんがここへ来た時、Aちゃんは目を覚ますと記憶がなくなってしまっていたって…

…でね、Aちゃんはその時から外に出るのを怖がっていた」


独「…」


寂「Aちゃんはある事がトリガーになってそれに対して恐怖心を覚えてしまっていたんだよ

だからAちゃんは怪我を治した時、自分が目を覚ました病室から出ることすらできなかった

…それを見て私はヒプノシスマイクを使ってAちゃんの記憶を二重に消したんだよ」


ひ「…!」


寂「それ以来Aちゃんは強力なトリガーがない限り過去の事を思い出す事はなくなった

だからAちゃんは病室の外へ出る事は出来るようになった

とはいえ病院の外に出るのが怖かったり車を見ると怖くなってしまったりはするみたいだけど…」


独「そのトリガーって…」


寂「うん

Aちゃんにとっての最後の記憶、交通事故が関係するものだよ」


独「…!」


寂「おそらく私がヒプノシスマイクを使う前に彼女にとってトリガーになっていたのは「扉」だろうね

けどそのままでいては彼女はいつまでたっても外に出る事ができない

だからヒプノシスマイクを使って記憶にさらに蓋をして恐怖心を軽減させるようにしていたんだよ

…5年も経っているしその効果が最近は薄まってしまっているみたいだけどね」


ひ「…」


寂「私も手荒な真似をしていると思うけど…

…けど、今のAちゃんはまだ真実を知るべきではない

だからもう一度Aちゃんの記憶に蓋をさせたんだ

もう少しAちゃんの心が追いつくようになってから少しずつ思い出してくれれば良いと思っているからね」


独「…」


寂「…ごめんね、一二三君、独歩君

見苦しい所を見せてしまって

…許してもらえるかな?」


独「…いえ…俺は、大丈夫、です…

…先生がAちゃんを守りたいのは分かっていますから…」


ひ「俺っちも大丈夫です…

…ちょっと残酷だとは思いますけど…」


寂「…うん、2人ともありがとう」


私はそう言って眠ってしまったAちゃんを連れて病室へ戻って行った

第45話→←第43話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (20 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
83人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ユウ(プロフ) - ショコラさん» ショコラ様、いつもありがとうございます!話がなかなかまとまらない自信がありますが頑張って更新していきたいと思っていますのでどうか見守っていただけますと幸いです。これから宜しくお願いします! (2020年4月9日 6時) (レス) id: 9c53f129ea (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - 新作、おめでとうございます!前回の左馬刻様のお話、最高でした!新作が出てくるのを楽しみにしてました!応援しているので、頑張ってください!(*≧∀≦)人(≧∀≦*)♪ (2020年4月9日 3時) (レス) id: 66813c167e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ユウ | 作成日時:2020年4月8日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。