キミとお前と、俺の見ている世界

第30話 ページ35

−−オオサカ某所、某コンサルティング会社にて−−


『…おはようございます

長らく仕事に穴開けてすみません！』


社長「うわぉ、ホンマに身体縮んどるやないか！

え、大丈夫なん？つい昨日まで入院してたんと違くて？」


ウチの会社について今ここで触れておく


ウチの会社はコンサルティング会社で、所謂企業間のすれ違いとかどこかの誰かがお金借りて逃げたとかそない難しい問題を第三者の目線で仲介人として解決する仕事


ほんでそこに集まっている人間は、自分の意見を言いつつ他人の話をしっかり真面目に聞ける「人の出来の良い」者達で作られてる


とは言ってもウチらもウチらで人間やってるんは事実やし、ウチらの中にも日常の風景ってもんがある訳や


『入院しとったけど別に今は普通にえらいエネルギーに溢れてます

今なら仕事定時に終わらせられそうです』


女先輩1「あらっ、相変わらずの調子ね

皆白膠木さんの事心配しとったんですよ〜」


皆ウチの会社の人間は皆個性のある剽軽な人間達やってウチで思っとる


けどそれが奇跡的にぶつかり合わずにうまく調和して、全部が会社にとって「力」として認められる「皆違った強みがあるからこそ良い」って考えを受け入れてるような会社がこの会社のええ所や


つまり逆に言うんやったら人間関係が一番に重要になる会社で、人との違いを受け入れられないとここではやっていけへん


けどそれを分かってる人間しかここにはおらんし、そない人間の寄り集まるこの場の雰囲気が一番にウチは好きで、成長の機会のあるやりがいの多い会社やってウチで思う


他のコンサル会社と違って皆生き生きとしていて、笑顔に溢れるたまにふざけて結局の所真面目にやる人間の作るこの会社をウチで本音で気に入っている


盧笙に感謝をしているんはウチで真面目な話やって訳や


男先輩1「白膠木が戻って来たし今日からまた皆で頑張れるな！」


女先輩2「…小さくなったって聞いてびっくりしましたけど、中身はいつもの白膠木さんなんですね」


『ウチの中身変わったらそれはウチやのうて他人ですからね』


男先輩2「まぁまぁお前達、無事に白膠木が戻って来て嬉しいのは分かるけどあまり困らせてやるな

あ、そうだ白膠木、営業の古畑に子供服の御使いでも頼むか？」


『お、名案ですね！』


男先輩3「って、俺かー！？」


そないコメディみたいなやり取りでウチはまた「日常」っちゅーもんに戻って、命のあるウチの笑みを浮かべていた

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