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#07 ページ7

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「ごちそうさまでした」









楽しい夕食はあっという間に終わり、洗い物をしようと立ち上がる。









「A、どうしたアルか?」

「ん?片付けようと思って…」

「そんなん後でやっとくからいーって、…新八が」

「ご馳走になったんだし、そんな訳にも…」

「てかなんで僕なんですか!?」

「ぱっつぁん、よろしくネ」

「嫌ですよ、僕今日当番じゃありませんし」

「……はぁ、しゃーねーなぁ」









大きなため息の後、よっこらせ、と彼も立ち上がると、ひょいと食器を持って私を見る。









「俺がやるから、Aちゃんは座ってな。さすがにお客サンにやらせる訳にゃいかねーからな」

「……新八ィ、こんな銀ちゃん見たことないネ」

「明日雪でも降るんじゃないですか」

「るせーな、テメーら。銀さんいつもこんなんだろうが、優しさの塊だろーが」









やいのやいのと言っているものの、この空間は本当に楽しい。

何だか帰るのが寂しくて、少しでも長くここにいたいと思ってしまう。

私も着物の袖を捲くると、食器を持った。









「…銀時さん、私にもやらせて下さい」

「……えぇ、なんでそんなに片付けしたいの?ま、いーけど。お言葉に甘えて一緒に頼むわ」

「…はい!」









渋々、といった顔の銀時さんについていくと、渡されたのは布巾。

どうやら彼が洗って私が拭くという役割らしい。









「ほい、頼むわ」

「…洗い物、任せちゃっていいんですか?」

「いーのいーの、逆に助かる、ありがとな」

「いえ、こちらこそです」









柔らかく笑った彼が眩しくて、私は思わず目を逸らした。









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設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 万事屋   
作品ジャンル:アニメ
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日向(プロフ) - 由菜君さん» わああ嬉しいです…!!!キュンキュンして頂けて良かったです!ありがとうございました…! (2021年2月12日 13時) (レス) id: 518bab79dd (このIDを非表示/違反報告)
日向(プロフ) - 381さん» そう言っていただけてとっても嬉しいです!!こちらこそ素敵なコメントありがとうございました…! (2021年2月12日 13時) (レス) id: 518bab79dd (このIDを非表示/違反報告)
由菜君 - めちゃくちゃキュンキュンしました、、!すっごく良かったです! (2021年2月9日 21時) (レス) id: dc79ac4bfc (このIDを非表示/違反報告)
381 - 神楽ちゃんがおもしろくて、、、一気に読ませていただきました!とっても素敵な作品をありがとうございますッ! (2021年1月25日 21時) (レス) id: 664ca7d814 (このIDを非表示/違反報告)
日向(プロフ) - Kさん» まさにそういったものが描けたらと思って作った作品なので、そう言って頂けて本当に本当に嬉しいです…!ドキドキさせられて良かったです!こちらこそこの作品に出逢って頂いてありがとうございました…! (2021年1月23日 22時) (レス) id: 518bab79dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:日向 | 作成日時:2020年11月1日 19時

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