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「俺の赤に決まってるやん〜!な、Aちゃん!」
キヨさんの問いかけの意味を
分かっていながらも答えられずにいた私に
かわって坂田さんが答えてくれた。
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「なんでお前が答えんだよ!」
と言いつつも笑っているキヨさん。
1つくらい国を救えそうな素敵な笑顔だ。
「でも、今日はイベントあったし?
したっけさ、Aちゃんは俺推しなのかな?
なんて思ったわけよ。違うの?」
坂田さんとはまた違った彼の魅力に、
嫌でも気付かされてしまう。
普段聞き慣れない方言も、
普段よりも低い声のトーンも、
全部全部、私の胸を高鳴らせるには十分だった。
あまりにもバクバクいうもんだから、
キヨさんに聞こえてないかな?なんて不安で、
ちょっぴり恥ずかしくなった。
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「普段は坂田さんのための赤色なんですけど、
きょ、今日だけ、キヨさんのための赤色でした。」
気づいたらそんな言葉を口にしていた私は、
もう既にキヨさんの沼に
片足踏み入れてしまっているのだろうと思う。
本当は坂田さんのための赤色のお洋服も、
今日だけはキヨさんのためのお洋服なんだもん。
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「まじんこ?俺今日だけさかたんに勝ったの?
さんきゅーな、A!」
サラッと名前呼びしたかと思えば
頭に感じる感触… キヨさんの大きな手が
頭の上にポンッと乗っかった。
「ひぃ!!!」
私が小さく悲鳴をあげるのと同時に、
坂田さんが私の腕をひいて背中の後ろに隠した。
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「もーキヨ!俺の妹なんやけどー!」
「はー?じゃなんでここに連れてきたんだよ!」
「そ、それはさ〜
俺の妹キヨに自慢したかったし?」
「なんだそれ!」
「てか何しれっと名前呼びしてんねん!
俺だってまだAちゃん呼びやのに!」
「別にさかたんも名前で呼べばいいしょー?」
推しと推しの絡みは心臓に悪い…
あまりにも尊い。
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てかキヨさんってサラッと女の子のこと
下の名前で呼び捨てしたり
少女漫画みたいに頭ポンポン出来るタイプの
男の人だったの?
あっ、ありがとうございます、あ、ども…
って感じの人だと思ってたのに。
………ちょっと、さすがに予想外。
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なんか最近坂田さんとキヨの夢小説みたいに
なってしまっててすみません。
キヨが良い友人ポジションになると
捉えていただけますと助かります。
今後ともこの作品を宜しくお願いいたします。
やまだ。2023.09.12
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純白 - めちゃめちゃに好きです。続き楽しみにしてます。頑張ってください (12月28日 18時) (レス) @page32 id: cf53fa4fa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やまだ | 作成日時:2023年7月4日 4時