急に推しが私のお兄ちゃんになった話。︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ -tonarinosakata-

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「わぁ………すごい人だ………… 」




会場につくと
もう見渡す限り 人、人、人。

かの有名なジブリ映画のセリフが
出てしまいそうなほどの人混みだった。






「やばい………どうしよ、
めっっっちゃくちゃ楽しみなんだけど！！！」




ひよちゃんは会場に着いただけで
既にかなり大興奮のご様子。





「私も………、ひよちゃんありがとうね。」




かくいう私も、
冷静を装っているがかなり楽しみで
内心めちゃくちゃソワソワしている。






「なーに言ってんの！！」



ひよちゃんはそう言うと
バシッと私の背中を叩いた。



「いたっ！ちょ、強いよー！笑」





こちらこそ、来てくれてありがとね、
なんて嬉しそうにはにかむひよちゃん。



ひよちゃんのこんな幸せそうな顔、
初めて見たかもしれない。






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歌い手以外の現場は来たこと無かったけど、
絶対に楽しいんだろうなって、

そんな予感がして。





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始まってもないのに、
あー、これはもうキヨさんの沼に
半分浸かっちゃってるなーなんて思う。






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「てかさー！！A可愛すぎるよね！
やっぱり私の目に狂いはなかった！！可愛い！」





ヘアメをしてからひよちゃんは
ずっとこんな調子だ。





「そうかな……？こんなヘアメ初めてで、
ちょっと恥ずかしいかも……。」







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私はいつもヘアメのとき、
ウェーブ巻きをしてからゆるめハーフアップで
くくったところにリボンをつけていた。





それ以上にゴテゴテなのも
もちろんとっても可愛くてしてみたかったが
私には似合わない気がして。







だけどひよちゃんに

もったいないよ？！！絶対にAは
リボンいっぱいつけてクルンクルンの
ツインテールが似合うよ！！！なんて
言われてしまって…、押されるがまま。





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本当に似合ってるのかな…、
なんて鏡に映る自分を眺める。






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坂田さんに見せたら、
なんて言ってくれるんだろう。






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そんなんすんの珍しいけど似合ってるやん！
って褒めてくれるかな？






なんて、そんな妄想は
もちろん私だけの中でとどめておいた。






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