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ついに迎えた東京ドームでのイベントの日。
もしかしたら私の中で坂田さんを
超える存在になるのかも、なんて人に会うのだから
それはそれはもう楽しみで。
だって……そんな人今までいなかったから。
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クサいけど、このタイミングで出会えて
少し運命みたいなものを感じたんだ。
ひよちゃんに感謝しないとな…。
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近々ワンマンライブを控えている坂田さんだけど、
今日はお家にいるみたいだ。
ひよちゃんがヘアメしたい!オソロで!
せっかくだし!ね?しよ?!と
お誘いしてくれたので、
そのためにかなりの早起きをした。
さすがに自分の家とはいえ、
ひよちゃんにですら坂田さんと同居している
だなんてことは話せないので
家から徒歩5分ほどのコンビニを
待ち合わせ場所に指定させてもらった。
え〜?全然私Aの家の前まで迎えに行くよ?
なんてサラッとイケメン発言をするひよちゃんを
説得するのはかなり難しかった。よく頑張った私。
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チラッとお部屋を覗くと
もちろん坂田さんはまだ寝ていた。
綺麗な寝顔だな〜なんて眺めていると
体感よりもかなり長い時間が経っていたようで。
もうお家出るからすぐ着く!と言ったはずの私が
なかなか待ち合わせ場所に来ないことを
不思議に思ったひよちゃんから着信が入る。
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あ、やば、私着信音爆音なんだった、
とそう思った時には
部屋に爆音が鳴り響いてしまっていた。
ひよちゃんには悪いけど素早く切って、
LINEで ごめん!ボーっとしてた!出ます!と
送って慌てて家を出ようとした。
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「Aちゃん……?どっか行くん?」
私を引き留めたのは
寝起きの、柔らかい、坂田さんの声だった。
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純白 - めちゃめちゃに好きです。続き楽しみにしてます。頑張ってください (12月28日 18時) (レス) @page32 id: cf53fa4fa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やまだ | 作成日時:2023年7月4日 4時