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「いやや!俺も行きたい〜!!!」
ウルウルとした瞳で
甘えたような上目遣い。
………そんなんどこで覚えてくるんだい。
こりゃメンバーの皆さんも
坂田さんが可愛くて仕方ないわけだわ…。
「坂田さん、駄々こねないでください…。
また今度にしましょ?ね?」
まぁまぁ、と私が宥めると
不服そうではあるが納得した様子。
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「……もう、俺言っちゃおうかな。」
私が1人で買い物に行って帰ってきてから、
ずーーーーーっとこんな調子。
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「坂田さんが本当に伝えたいのであれば
それは構わないんですけどね…?
私のためだけに言ってるのであれば、
もちろん兄妹であろうと何であろうと
それを叩く人間っていうのは一定数いますよ?」
優しい坂田さんは、
このままでは私が危険な目に合うのでは?と
公表したいと言ってくれた。
が、そうしたところでそんな目に合わないとは言い切れない。
坂田家のリアコ勢マジで怖いんだからね……、
って坂田さんが一番知ってるか。
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「んー………そやけどさぁ。」
どうも腑に落ちないという顔。
「あーーーー……でもなぁ、」
ずっと1人で百面相をしている坂田さん。
独り言も止まらない。
……なんかちっちゃい子みたいで可愛い。
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「初めにさぁ?俺が皆に会わせたいって言ったん覚えてる?」
「もちろん覚えてますよ?」
侮ってもらっちゃ困る。
推しが言ったことを忘れるヲタクは
そういませんよ、坂田さん。
「会わせたいってホンマに思ってたんやけどさぁ…」
「…はい?」
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「そしたら俺だけの妹やのにさ?
皆の妹みたいになっちゃってさ……?
うらさんなんかもちろん面倒見いいし…
まーしーはいっつも何かしら褒めてくれるし…
センラはまあウザイとこあるけど良い奴やし…
Aちゃん取られてまうやん!!!!!
なんでこんな簡単なこと最初に気づけへんかってん!!!」
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「…………え、あ、えーーーーーっと」
「取られるも何も、私は坂田さんの妹ですし、
もちろん関わらなければいけなくなった時は
メンバーの皆さんに会うかもしれませんが
それ以外で会うことはないでしょう?」
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「……んふ、そやんな、俺の妹やもんな、Aちゃん。」
……何ですかそのめちゃくちゃ嬉しそうな顔、
破壊力抜群で私もう瀕死ですよ。
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純白 - めちゃめちゃに好きです。続き楽しみにしてます。頑張ってください (12月28日 18時) (レス) @page32 id: cf53fa4fa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やまだ | 作成日時:2023年7月4日 4時