検索窓
今日:2 hit、昨日:38 hit、合計:19,536 hit

10 ページ11

.








何も食べへんのはさすがになぁ…と
唸る坂田さんが あっ!と
提案してくれたフルーツヨーグルトが
今日の朝食に決定した。







「ヨーグルトなら割と軽めやし、
フルーツ入ってたら栄養も取れるし?
WIN-WINちゃう?!おれ天才かもー!!」






嬉しそうに笑顔で話す坂田さんはまるで
5歳児のようだった。







ただ、WIN-WINではなく
きっと一石二鳥とかいう類の言葉の方が
当てはまるのではないだろうか?
と思ったことは伏せておこう。







.





朝食を済ませた彼が私に尋ねる。




「今日って空いてる?ちょっとショッピングでもしにいかへん?」





楽しそうに笑っている彼を見ていると
ホントに飽きないな、と思った。




──────素敵な人だなぁ。






.







「全然私は構わないんですけど、
坂田さんバレちゃうんじゃないですか?」



「そんなんお得意の変装でちょちょいのちょいよ!」




自慢げにフフンと笑った坂田さんが
あまりにも可愛かった。







.
.
.








「いや、バレますって。」




明らかに坂田です。みたいな服装で
登場した坂田さんに私は呆れた顔をした。






「えーーーーー?!これでバレたことないねんで?!!!嘘やん……………そんな分かりやすいかな………。」







あなた、バレてないと思ってたの?
バレてるけれどもプライベートの坂田さんを
邪魔するまいと、みんな気付かぬフリしてるんだよ…。






有名税なんてよく言ったものだが、
実際そんなものがあってたまるかと言いたい。






有名だから何だ、
顔が知れ渡っている人間だから何だ、
休みの日くらい羽を伸ばしたっていいだろう。






特に推しには休みの日くらい気兼ねなく
過ごしてもらいたいもの。







.
.
.








ただ、その横に女がいるとなれば別。
もちろんその時は大炎上待ったナシだろう。






「やっぱりやめときましょう?
ショッピングは1人で行ってきますって。」




「いやや!そんなん寂しいやん!」




「寂しくないですって、私もう大人ですし…」




「俺だって大人や!……でも一緒に行った方が楽しいやんか……。」






むぅ、と口をとがらせる坂田さん。
どこまで私を困らせれば気が済むんですか…。






.
.
.








「とりあえず可愛いのでその顔やめてください。」




私がそう言うと恥ずかしくなったのか
すぐにやめてくれた。






…………そんなとこも可愛い。









.

11→←9



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
299人がお気に入り
設定タグ:浦島坂田船 , 歌い手 , となりの坂田。   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

純白 - めちゃめちゃに好きです。続き楽しみにしてます。頑張ってください (12月28日 18時) (レス) @page32 id: cf53fa4fa8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:やまだ | 作成日時:2023年7月4日 4時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。