検索窓
今日:12 hit、昨日:11 hit、合計:14,166 hit

2:写真の中 ページ3

.









彼女の引越しを手伝うため、俺は部屋に入り、掃除をすることになった。


何度か襖の間から部屋の中を見たことはあるものの、部屋に入るのは初めてのことで少し緊張した。


中は女の子の部屋、という感じではないが割と物は多い。


机には写真立てが置いてあり、額縁には俺たち万事屋4人と1匹の写真や、婚約者であろう男との写真もあった。






あぁ、モヤモヤする。






Aの隣がこんな男じゃなくて、俺だったらよかったのに。

だけど男の隣にいるのは幸せそうな顔をしたAがいる。

こんな幸せそうな顔、俺は見たことがない。









「好きなやつだけに見せる表情ってやつね…」








この表情は俺に向けられたものではない。

そしてこの表情、一生俺に向けられることはないだろう。




だけどこの幸せそうな表情。

好きな人が幸せなのはこれほどない幸せだが、それと同時に悲しさや虚しさが胸につっかえる。


俺たちはもう、一緒にいれないんだってことを思い知らされたみたいで。



手を伸ばせばすぐそばにいるのに、後数時間もすればAはもういないんだ。


もうAは俺たちのじゃなくて、別の誰かのになってしまうのはすごく辛くて、思うだけでも胸が張り裂けそうで堪らないんだ。









.

3:繊細な彼女→←1:春の日



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.1/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
18人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂田銀時
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しゃしゃねこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=80052c2ded6763cad9b2f669385f5dbf...  
作成日時:2018年6月30日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。