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緊迫した空気の中、13号先生が身構えた瞬間。
「その前に俺たちにやられることは考えなかったか！」
爆豪くんと切島くんが黒いモヤに突っ込んでいた。爆豪くんの個性、爆破によって煙と砂埃が舞う。
「危ない危ない」
しかし、煙の中から現れた黒いモヤは傷一つ付かずに揺らめいていた。
「やっぱり…！」
やっぱり異形型、黒いモヤはワープゲートそのものにもなるということは物理攻撃は効かないんだ。
そうこう考えているうちに黒いモヤは急速に私たちを包む。
「ダメだ！避けなさい2人とも！」
13号先生の叫びも虚しく、爆豪くんと切島くんをはじめとするクラスメイトたちが黒いモヤに包まれていく。
「危ない！」
得意の動体視力と反射神経で即座に危険を察知した私は両手の届く範囲にいたお茶子ちゃんと三奈ちゃんを強引に掴み、地面を蹴った。
地面に倒れ込みながらも体勢を立て直すとそこには黒いモヤが渦となってクラスメイトの大半を飲み込んでいた。
「みんな！！！」
飯田くんの叫びが聞こえる方に視線を向けると、そこには砂藤くん、障子くん、瀬呂くん、13号先生の姿がある。
「てことは、他のみんなは…」
「いや、この施設内にはいる」
お茶子ちゃんが言いかけたのを遮ったのは障子くんだ。彼の個性である複製腕で各方位に意識を集中させていた。
「本当だ、散り散りにはなってるけど…」
それに倣うように私も匂いに集中すると、たしかに馴染みのある匂いたちがこの施設内に点在していた。
とにかくそう離れたところに連れて行かれたわけではないと知ってみんな胸を撫で下ろすが、目の前には依然として黒いモヤが立ちはだかっている。
「…委員長、君に託します。学校まで走ってこのことを伝えてください」
ずっと黙っていた13号先生が飯田くんに言った。
13号先生曰く、赤外線式の警報が鳴らず電話も圏外になっているらしい。抹消ヒーローである相澤先生が階段下で色んな敵の個性を消し回っているにも関わらず警報が未だ無作動なのは、その個性を持つ敵は隠れているから。
「そいつを探すより君が走って知らせた方が早い！」
確かにUSJの外に出てしまえば警報が鳴るから敵たちは追いかけてはこないはず。さすがプロヒーロー、冷静で状況判断が早い。それに比べて私はさっきから雑念ばかりだ。
一旦あの主君(仮)のことは忘れよう、まずは無事にこの事態を切り抜けることが最優先。
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さかさま(プロフ) - まぶぴちょこさん» わー！とても嬉しいお言葉です！励みになります！ありがとうございます^^ (2021年12月29日 16時) (
レス) id: 24f9a11766 (このIDを非表示/違反報告)
まぶぴちょこ(プロフ) - この話めちゃくちゃ好きです！！続き楽しみにしています！更新頑張ってください！ (2021年12月29日 9時) (レス) @page45 id: 045921842f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかさま | 作成日時：2021年12月24日 17時
