Case43 ページ45
なんとか安室さんに弁解をするが、
なぜか意味深な笑みを浮かべられ、
(いやホント油断できない)
と、冷や汗だらだらだった。
個別での事情聴取がはじまり、
よくよく話を聞いてみれば、
3人には動機があるといえばあった。
(石栗さんは巨体だ)
女性１人で動かすのは難しい。
そして、
なくなった石栗さんの部屋の鍵、
花瓶、
異様に暑かった室内、
(事故と断定するのが一番手っ取り早いし、可能性はある)
けど、
それにしては不自然な点が多い。
事情聴取を行った3人も、
口を揃えて事故ではないかと言った。
さてさて、
(新一はどう推理したのか…)
チラリと新一を見ると、
彼は、椅子に座る蘭ちゃんのパパさんを、
阿笠博士の発明品である時計型麻酔銃で狙っていた。
しかし、
「コナンくん、何をしてるんだい？」
狙いを定めた延長線上に、
バーボンは立ちはだかった。
「と、時計、壊れちゃって…」
必死に弁解する新一。
(これじゃあ眠りの小五郎は無理か…)
『また壊れたの、コナンくん』
「う、うん」
『後で直してあげる』
「へぇ……Aさん、手先が器用なんですね」
『まぁそれなりに。
コナンくん、しょっちゅう時計壊すから……慣れたもんです』
コナンくんの嘘により不信感がでないよう、
フォローを入れてはみるが……
(あぁ、もう、バレてそうで怖すぎる)
「ねぇねぇAお姉さん」
『ん？』
「冷やし中華ってさ、氷、使うよね！」
突然の問いかけに、なにごとだと私は思わず目をパチクリとさせた。
『え、あぁ…茹でた麺を冷やしたりするのに使う、かなぁ』
「それでさぁ、
氷って、溶けるよね！！」
『何を当たり前な………』
そこで、ふと気がついた。
(石栗さんの頭上に降ったであろう花瓶の中に、
たしか、
水が入っていたって……)
「溶けるって当たり前ェだろーが！」
「だったらさぁ……ねぇ？」
チラリとこちらをみるコナンくん。
(……そういうこと)
どうやらこやつは、
(今回の謎解きを、私に任せようとしているらしいな…)
だけど、
全ての謎がわかるほど、私の頭はよろしくない。
(フォロー頼むよ、名探偵)
自信気に笑う小さなホームズに、
私は、小さく笑みを浮かべた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4485人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ソーダ愛す - ヤバい、面白すぎる...！個人的におジャ魔女とひょっこりはんがツボでしたww (12月13日 21時) (
レス) @page49 id: 73c730aa71 (このIDを非表示/違反報告)
テトノ - 初めまして、とてもおもしろいです！！！はい、ひょっこりはんの所がとくにおもしろかったです (2022年4月10日 12時) (レス) @page44 id: 766cae026c (このIDを非表示/違反報告)
いつも楽しみに読んでます！更新頑張ってください！ - ライ (2018年10月14日 9時) (レス) id: a0ae5a4b08 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 初めまして、面白いですヽ(*≧ω≦)ﾉパルクール出来る女子高生とかカッコいい！安室さん推しな感じも最高です♪ 正にドキドキハラハラな展開も良いです(*´艸｀*)ひょっこりはんも笑いました(笑) (2018年6月13日 19時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
アオ - あおいさん» ありがとうございます！続編の方、読みました。教えていただき、本当にありがとうございました。 (2018年5月13日 8時) (レス) id: c480416726 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ヤギとポン酢
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2018年4月7日 22時
