驚くなんてものじゃない ページ9
乾いた発砲音。流石にこれには気づけなかったのか、胸に穴を開けたパルテナが驚いた顔で後ろへ倒れてゆく。完全に倒れ切る前に鈍い光を放ち、硬い体を地面に打ち付けた。胸元が解放されてよろめき壁に背を凭れる。
『くっ…はぁ、はぁ』
やっぱりパックンにも来てもらおう。少し寂しさを覚えながら、パルテナのフィギュアを持ち上げた。
〜〜〜〜〜〜〜
帰ってきた途端案の定パックンがぷんすこしており、頭からフシューッと蒸気が立ち上っているのが分かった。お詫びにパックンの好きなものを作るといって厨房に向かったのだ。
『そういえばあの女の人、操られてたっぽいな…パルテナさん、すご』
あの後帰る前に、外にいた女性が「うっ…私は、何を」と言いながら頭を抑えていた。あの感じだとパルテナに操られてAを中へ誘導するよう仕向けたのだろう。大体予想はつく。相手はどんな事をしてでもAを消す気である。しかしその為に利用されているファイターたちを、絶対に助けると改めて強く思った。
『えーとメレンゲクッキーのレシピは…』
パックンの好物メレンゲクッキーのレシピを探すために、城の図書室へ赴いたのだが少し空気が変わった気がする。警戒をしながら本を探した。
？「A、どこだ」
思わず声を上げそうになった。誰もいなかったはずの図書室でこれは怖い。背の高い棚に隠れて様子を窺う。入口に全身黒ずくめの人物がキョロキョロと辺りを見渡していた。
ジョカ「気配がするぞ、出て来い」
ぽつりぽつりと声をかけ続ける彼に心臓が速まる。これは決して恋愛とか、胸きゅんとかではない。明らかに恐怖だ。聞き取りづらい足音にさすがは怪盗、と感心しているところで疑問が湧く。
(なんで戻ってきたんだ？)
もしかしたらこの城を出入りしていることが、既にファイターたちに知られているのかもしれない。だから一度様子を見に来た、となれば話が見えてくる。なるほど、出来るだけ手っ取り早く自分を手にかけたいのか。
ジョカ「見つけた」
ひやり、とか、そんな悠長に悪寒を感じている暇など無いくらいに彼はいつの間にか横から顔を覗き込んできた。長身で鋭い仮面の下から見えるギラギラした目がAを捉えて離さない。少し後ろへ跳ね除けて、距離をとった。
『どうして…！？さっきまで足音は遠くにあったはずです…！』
ジョカ「怪盗の足音が聞こえるなんて、主が消したがるのもわかる気がする」
彼が仮面に手をかけた。
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粗大ゴミ(プロフ) - 青い氷さん» コメントありがとうございます！こんな妄想の垂れ流しを褒めてくださるなんて嬉しいです…！拙い駄文ですがゆっくり投稿していきますので是非最後までお付き合い下さい(*^^*) (2022年8月13日 15時) (
レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
青い氷(プロフ) - すごく面白いです！更新頑張ってください！！応援してます！ (2022年8月11日 21時) (レス) id: 76e242a4de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：粗大ゴミ | 作成日時：2022年6月16日 1時
