☆ ページ36
ゼルダ「あーん！A！やっと見つけたぁ!!」
宿に着くとゼルダに抱きつかれる。どうやらずっとAを探していたようだ。申し訳ないことをしてしまった。
ゼロサム「今日は散々連れ回されて疲れただろう。風呂に入ってゆっくりしないか？」
『はい是非！』
一緒に帰ってきた勇者とテリーに別れを告げて風呂へ向かう。二人もこれから風呂に行くようだ。なんだかんだ仲がいい二人に笑顔が漏れる。
それから風呂を出て新品の寝間着に袖を通すと、牛乳瓶を持ってきたゼルダにベランダに出ないかと提案された。了承してサンダルを履き、月の光が満ちる外へ出る。風も落ち着いていて心地よかった。
『今日は楽しかったですね』
ゼルダ「まあね！Aがいなくて寂しかったけれど…」
『あ、ごめんなさい…』
ゼルダ「いいのよ、Aだって自由に回りたかったでしょ？」
瓶を傾けてちびちび飲むゼルダ。お酒を飲んでいるようでカッコよかった。ふと、ゼルダの髪が風に揺れる。金の髪は月の光を反射して輝いていた。美しい髪が何故か、あの黄昏の姫と重なって思わず手を伸ばした。
ゼルダ「！」
『っあ！すみませんっ』
ゼルダ「だ、大丈夫よ！ただ、貴女から触ってくることが珍しかったから驚いただけ…ふふ」
そういえばそうだ。普段はゼルダが抱きついてくるが、自分からこうして触れることは無かったように思える。ただ今回はその理由が、前のゼルダを思い出したからという下心なのだ。とても本人には伝えられない。
ゼルダ「黄昏の姫を、思い出してた？」
『！』
ゼルダ「分かるわよ…寂しそうな顔してるもの、貴女」
そう言う彼女の顔も、笑ってはいるけれど瓶を傾ける手が少し震えていた。Aは再び月に目を移す。それは、今隣にいるゼルダを見ないためでもあった。少し間が空いてから彼女が切り出す。
ゼルダ「本当はね、怖いの。貴女が誰かのところに行ってしまうのが。本音を言えば私のものになってほしいけど、難しいからせめて私の傍にいてくれないかなって…」
『！…それは、難しいですね、なんとも言えませんが…』
ゼルダ「そうよね！貴女モテモテだもの！…急いで決めなくてもいいのよ。マイペースでいきましょう」
今度はゼルダからAの髪に触れてきた。その指はさり気なく頬をなぞってくすぐったかった。
〜〜〜〜〜〜〜
マスハン「はぁ〜楽しかった!!ん？これは…！？」
後日、大量の書類がマスハンの元に届いた。
[完]
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粗大ゴミ(プロフ) - まどかさん» コメントありがとうございます！コンテンツに対しての熱と文才が落ちかけている作者ですが、そう言っていただけて嬉しいです！ (9月11日 23時) (
レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
まどか - 亜空間の小説から見てこんなに面白く楽しいって思ったのは初めて… (8月30日 4時) (レス) @page50 id: b6ef9522e9 (このIDを非表示/違反報告)
粗大ゴミ(プロフ) - わらび餅さん» ありがとうございます！掛け持ちな上に飽き性ですが、ちまちまやっていこいと思います(*^^) (2021年10月7日 22時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅 - 面白かったです。更新頑張ってください。 (2021年10月7日 17時) (レス) @page2 id: b4ce205d1c (このIDを非表示/違反報告)
粗大ゴミ(プロフ) - りなりんさん» りなりんさん！ありがとうございます！いい機会だったので即興で短編集を作成してしまいましたw楽しんでもらえて良かったです！こちらこそありがとうございました(*´∇｀) (2021年10月7日 12時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：粗大ゴミ | 作成日時：2021年10月7日 0時
