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無自覚って怖い(リトルマック) ページ22

マック「やめてくれ。いらない」


乱闘後の休憩室。自分はもちろん対戦相手であったケンも固まってしまった。タオルを渡そうとしたAの手は、呆気なく制されてこう発されたのだ。


『いや、でも汗拭かないと、風邪引いちゃいます』


マック「なら自分の物を使う。部屋で休むから」


少しでも目を合わせることなく彼は出ていってしまった。タオルを片手に立ち尽くすAに、ケンは近づいて肩を叩いた。


ケン「ま、まぁ!あいつも疲れてたんだろ!それより俺の分はあるかい?」


『…あ!もちろんです!これを』


励ましてくれたケンに気持ちが和らいで記録を見せる。マックの記録を眺めて、ぼんやりとしていた。


〜〜〜〜〜〜〜

マックは頭を抱えていた。シャワーを浴びてから部屋にこもり、ベッドに座って項垂れていたのだ。


マック「…どうしてだ、何故俺はあんな」


正直、Aのことは好きだ。俺が来る前にこの世界に来て、一度元の世界に戻ったんだっけか。それから危険な方法でここへ来たと話されて、意識が彼女に向きっぱなしだった。ほかの者もそう思っているのだろうが、俺はAが気になって仕方ない。


マック「…ああくそ」


シャワーを浴びたばかりだというのに腕立て伏せを始める。気持ちが安定しないときはこれが一番だ。だのに、今日は全然落ち着かない。一度ぴたりとやめて床に突っ伏した。ふいにコンコンとノックの音が。


『あの…マックさん』


ドクッと全身が脈打つ。彼女だ。


『自分の悪いところがあれば教えてください。自分じゃ、分からなくて…何故マックさんに嫌われているのか…』


マック「はっ、俺が嫌う?そんな」


気づいたら立ち上がって扉を開けていた。Aは出てくれると思わなかったのか、驚きで目を見開いている。


『ま、またこんなに汗を…!ほら拭いてください!風邪引きますって!!』


マック「いやおい、そんな気にしなくても…はっ!もしかして汗臭い…?」


『へ?あ、いやあんまり気にしてませんでしたけど』


マック「それならよかへっっくしょォォい!!」


流石にAに向けてはしなかったが大きなくしゃみが出た。ズビと鼻水を啜るとAは尚更マックの容態を心配する。


『ほら!!!!早く拭いて着替えてそして寝てください!!お夕飯は持っていきますから!!』


マック「ああ、感謝する。あと君のことは、嫌いではないからな」


それに安堵したAは、上機嫌で踵を返した。

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粗大ゴミ(プロフ) - まどかさん» コメントありがとうございます!コンテンツに対しての熱と文才が落ちかけている作者ですが、そう言っていただけて嬉しいです! (9月11日 23時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
まどか - 亜空間の小説から見てこんなに面白く楽しいって思ったのは初めて… (8月30日 4時) (レス) @page50 id: b6ef9522e9 (このIDを非表示/違反報告)
粗大ゴミ(プロフ) - わらび餅さん» ありがとうございます!掛け持ちな上に飽き性ですが、ちまちまやっていこいと思います(*^^) (2021年10月7日 22時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅 - 面白かったです。更新頑張ってください。 (2021年10月7日 17時) (レス) @page2 id: b4ce205d1c (このIDを非表示/違反報告)
粗大ゴミ(プロフ) - りなりんさん» りなりんさん!ありがとうございます!いい機会だったので即興で短編集を作成してしまいましたw楽しんでもらえて良かったです!こちらこそありがとうございました(*´∇`) (2021年10月7日 12時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:粗大ゴミ | 作成日時:2021年10月7日 0時

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