☆ ページ21
熊のバンジョーと鳥のカズーイ。彼らも新ファイターとして参戦し、二人一組で行動している。バンジョーはニコニコしながらAを見ていた。
カズーイ「ちょっとバンジョー!空気読めないの!?」
バンジョー「えぇ?な、なんの話?」
カズーイ「バカねぇどう見てもAは勇者と話してたでしょ?しかも勇者はAが好きよ!絶対!」
後半を小声でバンジョーに伝え、嘴で彼の頭をつつく。バンジョーは焦りだしてAに謝った。
バンジョー「そ、そうか!ごめんよぉ気づけなくて…また頼むよ」
『分かりました!また時間があるときにお声がけください!』
バンジョー「ありがとう!…それとね、ボクも大好きだよ!A!」
『え"!?』
カズーイ「バンジョー!?」
くるりと回れ右をして立ち去ったバンジョーを、カズーイが喋りながら追いかける。突然の告白に固まっていると、勇者に肩を掴まれた。
『あ、ごめんなさい!ほったらかしにして…』
勇者「それは、いいんだ。でも僕のことも、意識して欲しい」
途切れ途切れに、けれどしっかり伝えてくれた勇者の眼差しは、話し始めた頃と違って固い決意を感じられた。勇者はAの肩に置いた手を退けずに、もう片方の手も置いて顔を向き合わせる。目を閉じて近づいてくる彼の顔に、察したAはドギマギし始めた。
『えゆ、勇者…さん?』
明らかにキスをされる。気づいたAの顔は既に横を向いて逸らされていた。それでも縮まる彼との距離をどうにもできずに、目を閉じる。しかしいくら待っても想像した感触が来ることはなかった。
『…?』
ベレス「そこまで!」
ベレト「ここでやることじゃないだろう」
Aと勇者の間に現れたベレトベレスにより、二人は遠ざけられる。ベレトは勇者を手で制し、ベレスはAを抱きしめた。
勇者「…善処するよ」
ベレト「そろそろ飯だ。食堂へ行ったらどうだ?」
勇者「分かった」
少ししょんぼりしている勇者を見送り、抱きしめられているAはベレスを見上げる。彼女はこちらに気づいてにこりと微笑んだ。
ベレス「なぁに?A」
『あ、すみません…綺麗だなって思ってました』
ベレス「照れるな〜Aも可愛いわね!」
ベレト「目の前でイチャつくのはやめろ。A、これから予定は?」
『ないですけど』
ベレト「なら、記録してくれないか?俺たちの乱闘」
ベレス「まずはご飯にしましょ!」
なんだか皆距離が近い。
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粗大ゴミ(プロフ) - まどかさん» コメントありがとうございます!コンテンツに対しての熱と文才が落ちかけている作者ですが、そう言っていただけて嬉しいです! (9月11日 23時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
まどか - 亜空間の小説から見てこんなに面白く楽しいって思ったのは初めて… (8月30日 4時) (レス) @page50 id: b6ef9522e9 (このIDを非表示/違反報告)
粗大ゴミ(プロフ) - わらび餅さん» ありがとうございます!掛け持ちな上に飽き性ですが、ちまちまやっていこいと思います(*^^) (2021年10月7日 22時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅 - 面白かったです。更新頑張ってください。 (2021年10月7日 17時) (レス) @page2 id: b4ce205d1c (このIDを非表示/違反報告)
粗大ゴミ(プロフ) - りなりんさん» りなりんさん!ありがとうございます!いい機会だったので即興で短編集を作成してしまいましたw楽しんでもらえて良かったです!こちらこそありがとうございました(*´∇`) (2021年10月7日 12時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:粗大ゴミ | 作成日時:2021年10月7日 0時