彼と出会えて幸せになれました。【ソーン=ユーリエフ】 (ページ13)

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バグ成長4※ ページ13

『ふぅ…あっ…ソーンくん…』

彼は膨らみを触る手を離さず首筋に顔を埋めている。首に熱い息がかかってくすぐったい。

『ちょっ…と、ソーンくん、くすぐったい…』

｢……｣

暫くふるふるしていたが彼の反応は何もなく、動く気配もない。むしろ規則正しい息遣いが聞こえてきた。

『…？』

不思議に思いソーンくんの胸板をそっと押してみると軽くベッドに横たわってしまった。腰を抱いていたはずの手も力が抜けて私の腰にただ添えるだけになっていた。

『…寝ちゃった？』

どっと疲れが襲った。急に慣れないことをしてくるものだからソーンくんも疲れてしまったのだろう。私は彼の体をちゃんと自分の隣に寝かせて自身も横になった。相変わらず彼は顔がいい。

『睫毛なっが…髪もさらさらだし…』

目の前にあるソーンくんの顔を両手でむにむにしながら微笑む。

『ほんっとにアダムとそっくりだね…』

先程までの緊張は少し和らぎ、今では自分からソーンくんにすり寄ってしまっている。明かりを消して、彼の顔に優しく両手を添えた。

『…おやすみなさい、ソーンくん』

おやすみなさいのキスをして、布団に潜り込む。まだ腰に添えられている彼の手が気になってしまい、自分で彼の手を腰に抱きつけた。

何故か幸せな気持ちになれた。

＿＿＿＿＿＿
目を覚ますと隣に温もりはなく、ベッドには自分だけが寝転がっていた。もう朝か…とダルい体を起こし欠伸をした。

｢あ…おは、おはようございます…Aさん…あの、昨日は本当に申し訳ございませんでした…あんなこと、しちゃって…｣

先に起きていたであろうソーンくんが挨拶をしてきた。私は全然気にしてないよ、と返して服を着替え始めた。

｢でも僕、男として酷いことしたと思ってます…合意でもないのに…｣

『それでも、私は少し嬉しかったですよ。ちょっと恥ずかしかったけど…』

じゃあ、朝食食べに行きましょうか！と言うと彼ははい！と元気に返してくれた。少し小さい彼の手を握って部屋を出た。

13｢んで、あの後ソーンと何かあったのかよ？｣

『なっっっ…！！！！んにもないし～？』

13｢嘘吐け｣

シリーズ終わり。