僕の冒険譚 (ページ11)

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第十話ページ11

歔ノ覇「ところでさ」

先程の場所から一時間程歩いた所で歔ノ覇が言った。

A「なんだ？」

蚕ノ�倬「何でお前、此処に来たんだ？」

何でって言われてもなぁ
簡単にまとめて説明出来なかったので、蚕ノ�倬にはあの日の事を全て話した。

歔ノ覇「それで魔王の城に行くんだな」

A「あぁ」

歔ノ覇「大変だな～」

A「本当それな」

なんで僕がこんな目に遭わなきゃいけないんだよ…平凡に暮らしたいのに

歔ノ覇「？アレなんだ？」

歔ノ覇が少し遠くに見える池を指差して、言った。

僕には何があるのか見えないのだけど…
よくこの距離で見えるな。目良過ぎだろ

目を頑張って凝らして見ると漸く見えた。
何だあれは…人影？

歔ノ覇「お淑やかそうな女だな…」

A「そ、そうなのか？」

そこまで見えないから分かんねぇよ

歔ノ覇「話しかけてみるか？w」

A「あ？別に僕どうでも良いんだけど」

歔ノ覇「なら行こうぜ！」

A「はいはい」

断るとまた色々と面倒な事になりそうだから
適当に返事をしておいてと

取り敢えず仕方ないけど見てみるか

歔ノ覇「ねぇねぇ、何してんのお姉さん」

A「…………。」

立派なナンパじゃねぇか
正直引くわ…

？「っ！誰だ！？」

クルっと振り返る少女

黒い長髪に緑と白の混ざったドレス。
一言でこの人を言うならば〝綺麗〟だ。

歔ノ覇「俺ァ歔ノ覇だ」

A「僕はA」

？「…そう」

清く澄んだ深い青色の瞳で僕を見る少女
綺麗だな…

歔ノ覇「で、君は何て言うの？名前」

悠蘭「悠蘭だけど・・・」

A「ゆら？さん？…名前まで綺麗」

僕がそう呟いた瞬間、悠蘭さんの身体から何かが切れた音がした。

悠蘭「そうでしょ！？この俺はなっ天使と悪魔の力によって作られた身体なんだ！ま、心だけは俺のだけどな！所謂、魂ってヤツは！」

A「…え」

ゆ、悠蘭さんも厨ニ病！！！？