第４５話【 デート 】 ページ45
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朝９時。
待ち合わせに遅れない様にと、10分前に正門へと向かう。
まだ、ユーリの姿はない。
「 ごめんね、待たせたかな？ 」
『 おはようございます、俺も今来た所です。』
「 うん、おはよう。」
待たせてなくて良かった。そう微笑んだユーリ。
初めて私服を見たが、やはりイケメン。何を着ても様になる。
特に着飾っている訳ではないが、雑誌などでよく見るモデルにも引けを取らない。
いや、
「 A君のその服、似合ってるね。」
『 え、あ…実は友人に借りたんですけど…変じゃ、ないですか？ 』
「 大丈夫、似合ってるよ。でも、そっか…友人に借りた、ね…。」
『 ？ 』
後半の言葉が聞き取れず首を傾げる。
そんなAの姿にユーリは目を細め、頬を撫でた。
「 次は僕の服を着て欲しいなぁ。」
『 …っ、いや、それは…！ 』
意味深な視線を送られ、流石のAでもたじろいでしまう。
ユーリはその姿を満足気に見詰めれば、少し距離を取る。
「 ふふ、それじゃあデートに行こうか。」
『 で、でーと…、』
「 お手をどうぞ？ 」
Aの反応一つ一つを楽しむ様に口許に笑みを浮かべるユーリ。
絵本の王子様のように手を差し伸べる彼に戸惑いつつもそれが移動の為だと分かっているAは、ユーリの
そして、次に目に飛び込んできたのは現代のショッピングモールを
懐かしくも感じるその外装に釘付けになる。
『 こんな所があったんですね。』
「 学園の近くには露店しかないからね。でも服を買うなら断然、こっちの方が良い。」
『 楽しみです。』
隣に立つユーリへ視線を移せば、嬉しそうに頬を緩めた表情が真っ先に視界に飛び込む。
そんな
「 A君にもっと楽しんで貰える様に頑張るよ。」
『 …はい。』
僕の事、好きになって貰える様にも、ね？
なんて耳許で囁くものだからAはびくりと肩を跳ねさせた。
あぁ、本当に心臓に悪い人だ。
「 それじゃあ、最初はあのお店から入ろう。」
『 …あ、』
一番手前の店を指差したユーリは、自然とAの手を握り歩き出す。
Aは、ユーリに導かれるまま彼の後を着いて行く。
本当のデート、と言うモノもこんな感じなのかとAは何時もより速く感じる鼓動に胸を押さえた。
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花冠(プロフ) - 2017年…四年前の作品で良い物を見つけてしまった…！もっと先に見つけれたら更新されて行く楽しみが味わえたかも…。すごい読みやすいですし、設定が神です！チビちゃんかわいい… (2021年3月18日 13時) (
レス) id: 9f55fa5e42 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - 雛菊さん» 有難うございます、とても嬉しいです…！これかも期待に応えられるように精進させて頂きますね！これからもご愛読、よろしくお願い致します！ (2017年12月1日 18時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
雛菊(プロフ) - 通知リストにあるかな〜と探すぐらい好きな小説です！とても読みやすくて大好きです！！ (2017年11月30日 18時) (レス) id: b475004931 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - 風音迷夜さん» 沢山のお褒めの言葉…ありがとうございます！好きになって頂けてとても嬉しいです…チビは本当に人気がありますねw (2017年11月25日 16時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
風音迷夜 - ありきたりじゃない世界観に分かりやすい説明、この作品好きになりました！チビちゃんかわいいなもう！僕惚れちゃった←チビドラゴンにww (2017年11月22日 21時) (レス) id: b791237619 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にじ
| 作成日時：2017年9月26日 0時
