十三描き ページ49
土方Side〜
今日はこの雨の中、一人で見廻りだった。
柄にもなく、Aの家へと足は向かっていた。
Aの家まであともう少し、という所で、Aと万事屋が家の前で話しているのが見えた。
…なんで。
俺は仮にも、というか、Aの彼氏だ。
そしてAは彼女。
Aは万事屋の野郎にそんな気は無いのは分かっている。
だが、それでも嫉妬という黒い塊の感情が胸を掻き乱す。
歩を進められず、二人を見ていると、万事屋が俺と目を合わせて挑発するように笑ってみせた。
___アイツ…!
怒りに任せて足を動かす。
万事屋も、Aが好きなのか?
そして声をかける。
「…おい」
『あ!土方さん!
見廻りですか?お疲れ様です!』
「よぉ〜多串クン。随分とご苦労なこって。」
「何様だテメェ!」
「まあまあ。邪魔者は退散するんで。二人でごゆっくり〜」
…!
アイツ、俺たちの事知っててあんな事したのか…!
俺はただからかわれていただけなのか!?
睨む様に万事屋を見ると、アイツは妙にムカつく面をしてやがった。
『あ、ありがとう…』
顔を赤くしてそういうAを見ると、ついなんでも許してしまう様な気がしたが、それも次の言葉で吹き飛んでいった。
『銀さん、送ってくれてありがとう!』
「あー、気にすんな。神楽が世話になってっし。じゃあな。」
万事屋の呼び方、そして、話し方…
俺には向けられていない事が、どうしようもなく悔しかった。
___Aは、俺の彼女だ。
万事屋はまたあの挑発的な笑みを俺だけに向けた後、身を翻して帰っていった。
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みきたつ(プロフ) - 大手裏剣。さん» ありがとうございます! (2018年10月6日 8時) (レス) id: ed1bfed38d (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣。(プロフ) - みきたつさん» 全然大丈夫ですよ〜暇人なので、私でよければ読ませていただきます。あ、全て読みました!これからも頑張って下さい。 (2018年10月6日 0時) (レス) id: aa54650363 (このIDを非表示/違反報告)
みきたつ(プロフ) - 大手裏剣。さん» 光栄なお言葉…本当にありがとうございます!また、参加してもいいですか!? (2018年10月5日 23時) (レス) id: ed1bfed38d (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣。(プロフ) - 参加ありがとうございました。土方さんはいいですね…!描写もとても分かりやすいです!お節介かとは思いますが、sideとかは作者様の素晴らしい文章があるので表記しなくてもわかると思います…!まだ、全て読み終えてはいませんがボチボチ見ていきたい作品です!! (2018年10月5日 23時) (レス) id: aa54650363 (このIDを非表示/違反報告)
みきたつ(プロフ) - iceblast5さん» そう言ってもらえて嬉しいです!ありがとうございます! (2018年9月26日 4時) (レス) id: 20e9d3e08b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みきたつ | 作成日時:2018年9月17日 22時