二十八枚 ページ29
土方Side〜
『いえ、とても深い色が見られたので、私は嬉しかったですし何より…
土方さんの事が知れてよかったです』
そう言われた後、胸がドクン、と音を立てて熱くなった。
(名字)に名前を呼ばれ、ハッとする。
そうか、惹かれているっつうのは…
___恋、というものなのか。
ああ言われると、嬉しいもんだな。
すると、(名字)が言った。
『あ、絵は次の週には描き上がりそうです。
もう、最後ですかね…』
___最後。
(名字)は、悲しそうに長い睫毛を伏せていた。
そんな表情に、期待してしまう自分がいる。
「…そうか。」
(名字)は、帰って色付けをするといい、帰って行った。
暫くの間、胸にポッカリと穴が空いたまま時間が流れた。
その後俺は、重い足取りで屯所へと向かった。
・
・
沖田Side〜
夜になり始めた頃、土方がやけに暗い顔で帰ってきた。
前まで、あまり感情を表情に出さなかったが、本人は気づかぬうちに最近急に表に出す様になった。
(脅した)山崎によると、画家の女が事件現場に居たらしい。
山崎も、最近の野郎の表情に気づいていた。
___また野郎は、姉上の様に手離すのか。
そんなんじゃ姉上は報われない。
俺は土方の所に行って、言ってやった。
「後悔したくないんなら…
今度は姉上みてェに手離すんじゃありやせんぜィ。」
そう言うと、野郎は驚いた顔をし、
「あァ。
…ありがとな、総悟」
とさっきまでの暗さが嘘のように言った。
土方からの礼なんて柄じゃねェや、気持ち悪ィ。
この俺が直々にアドバイスをくれてやったんだ、この借りはデケェぞ土方。
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みきたつ(プロフ) - 大手裏剣。さん» ありがとうございます! (2018年10月6日 8時) (レス) id: ed1bfed38d (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣。(プロフ) - みきたつさん» 全然大丈夫ですよ〜暇人なので、私でよければ読ませていただきます。あ、全て読みました!これからも頑張って下さい。 (2018年10月6日 0時) (レス) id: aa54650363 (このIDを非表示/違反報告)
みきたつ(プロフ) - 大手裏剣。さん» 光栄なお言葉…本当にありがとうございます!また、参加してもいいですか!? (2018年10月5日 23時) (レス) id: ed1bfed38d (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣。(プロフ) - 参加ありがとうございました。土方さんはいいですね…!描写もとても分かりやすいです!お節介かとは思いますが、sideとかは作者様の素晴らしい文章があるので表記しなくてもわかると思います…!まだ、全て読み終えてはいませんがボチボチ見ていきたい作品です!! (2018年10月5日 23時) (レス) id: aa54650363 (このIDを非表示/違反報告)
みきたつ(プロフ) - iceblast5さん» そう言ってもらえて嬉しいです!ありがとうございます! (2018年9月26日 4時) (レス) id: 20e9d3e08b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みきたつ | 作成日時:2018年9月17日 22時