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「はい、おまたせー」


「いただきます!!」



静かな店内に私の食べる音だけが聞こえる。あまりにも美味しくて横尾さんを感激した目で見れば笑われた。



「Aちゃんって、美味しそうに食べるよね」


「そうですか?だって、美味しいんですもん!」


「いいと思うよ。そういう子好き」




…このセリフはスルーして良いものなのだろうか、判断に苦しむ。



「えへへ、ありがとうございます」





うん、無難に返せただろう。そう思いたい。横尾さんのようなカッコよくてモテる人(あくまで想像だけど)からすると挨拶のようなものだろうから、うん。気にしない。




「Aちゃんって、彼氏いるの?」


「いませんよ?」


「じゃあ、好きな人は?」


「…えっ、と。どうしたんですか?」




学校の話、家族の話はしてきたけれどこんな話は初めてだ。唐突すぎて多分私は変な顔をしている。


対する横尾さんも口をへの字に曲げた妙な顔をしていた。



「気になったの。…で?」


「…で?とは?」


「いるの?いないの?」




さっきのほんわかまかないディナータイムはどこにいったんだろう。あんなに楽しかったのに。美味しかったのに。なぜ私は横尾さんに尋問されているのか、理解できない。



「…言いたくないなら、いいんだ」





どうして横尾さんがそんなに傷ついた顔をするのだろう。いや、わかってる。…横尾さんは興味本意だけでプライベートにずかずかと足を踏み込ませてくる人じゃないって事ぐらい。



話したくない?言いたくない?なぜ。



…ああ。きっと。




「横尾さん、きっと軽蔑します」



「え?」



「私の話聞いたら、きっと」




それが嫌なんだ。

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sakadachi1111(プロフ) - 由貴さん» 長編に引き続きコメントありがとうございます!続編がありそうな短編ばかりで申し訳ないです…!頑張って更新していきたいと思いますので懲りずに見に来てやってくださいね! (2016年2月8日 7時) (レス) id: 781f4e9332 (このIDを非表示/違反報告)
由貴(プロフ) - こんばんは!!面白いです!!続きが気になります!! (2016年2月8日 1時) (レス) id: bf39404b50 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さかだち | 作成日時:2015年6月9日 10時

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