追いかけたい F ページ1
※藤ヶ谷高校生、ヒロイン大学生
Aは大学生、俺は高校生。付き合うときは年の差なんて関係ないなんて思ってた。Aが気にしてたのを、気にするな、といって。だって、本当に関係ないって思ってた。俺が池波Aを好きな限り。困ったように、でも頬を染めながら嬉しそうに笑っていたAを見て満足していた俺はやはりガキだったのだろう。
「…はあ」
「どうした、藤ヶ谷」
「…Aに会えてない。もう二週間も。だめだ、限界だ」
なんだ惚気かよ、と北山がギャイギャイ言ってるが突っ込む気にならない程、A不足が深刻だった。
年の差関係ないっていうのは精神的な繋がりの上での問題で、大学生と高校生の生活リズムは大きく異なる。すれ違いは凄まじい。
「会えばいいじゃん、今日金曜だし。泊まっていちゃいちゃしてきたら?」
「うっさい、ちび」
なんだとー!とちびが大声を出しているが軽く無視。ひんやりとした机に頬を押し付けた。
窓の外にはグラウンド、すこし視線を変えれば黒板と制服を着たクラスメイト。俺にはありふれている生活がAからすると懐かしく、羨ましいものらしい。ってか、こんな日常でもAを思い出すのだから俺も末期なのだろう、きっと。
「今日、Aさん何があるの?」
「飲み会だって」
「だったら藤ヶ谷、迎えに行ってやったらいいじゃん」
どうせばれないでしょ?と北山のセリフが脳内スパーク。そうだ、Aのためだったら補導されようがされまいがどうってことない。(そもそもそんなヘマしないし)
「さすが北山!ありがとう!」
「お、おお…」
北山が若干ひいてたのは見て見ぬふりをしておいた。
39人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
sakadachi1111(プロフ) - 由貴さん» 長編に引き続きコメントありがとうございます!続編がありそうな短編ばかりで申し訳ないです…!頑張って更新していきたいと思いますので懲りずに見に来てやってくださいね! (2016年2月8日 7時) (レス) id: 781f4e9332 (このIDを非表示/違反報告)
由貴(プロフ) - こんばんは!!面白いです!!続きが気になります!! (2016年2月8日 1時) (レス) id: bf39404b50 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さかだち | 作成日時:2015年6月9日 10時