【最遊記】桃源郷の魔法使い〔壱〕 (ページ6)

今日:28 hit、昨日:30 hit、合計:15,767 hit

First day② ページ6

夕食後の片付けを終えると、身支度もそこそこにAは僕の膝を枕に寝てしまった

悟浄「外でもお構い無しなのね、この眠り姫は」

八戒「基本どこでも眠れる子ですから」

悟空「ふわぁ〜…俺も寝ようかなぁ」

悟浄「てめぇは起きてろ」

悟空「いてっ」

悟空にデコピンすると、三蔵へ視線を向けた

悟浄「…で、Aちゃんもこの旅に同行させる事になった理由の話だけど。やっぱり、魔法が関係してるのか？」

三蔵「それ以外に何があるんだよ」

煙草を揉み消し、腕を組む

三蔵「三仏神は、Aの力が牛魔王蘇生実験に悪用される事を危惧していたが…その動向はあったか？」

八戒「いえ、今のところは。ただ、噂で「妖怪が魔法使いを探しているらしい」というのは聞きましたね」

三蔵「その魔法使いがコイツだって事は知らねぇんだな」

八戒「恐らく」

悟浄「けど、こーゆーのは時間の問題だからな」

三蔵「あぁ。だから、バレた時に妖怪共から“護るため”、俺らの傍に置いてほしいんだと」

少しの沈黙のあと、僕らはクスリと笑った

悟浄「三仏神様も過保護だな」

悟空「何気にA、本気出せば俺らの中で一番強ぇからな」

三蔵「そもそも、護ることが必要な足手まといなんざ最初から連れて行かねーよ」

八戒「でも、庇護欲をそそられるのもまた事実ですからね」

悟浄と悟空はうんうんと頷く

悟浄「パッと見か弱い女の子だし、」

悟空「何かと危なっかしいし、」

悟浄「超絶天然だし、」

悟空「方向音痴だし、」

三蔵「無防備にも程がある」

八戒「あはは。散々な言われようですねー」

Aの頭を撫でる

八戒「まあ要するに…“護るため”ではなく、単純に“一緒に居たいから”連れて行くという事ですね？三蔵」

三蔵「…コイツを置いて行けっつったら、文句言うのはてめぇらだろうが」

悟浄「ま、違いねぇな。野郎四人だけで旅なんざ御免だぜ」

悟空「Aに会えなくなるのは嫌だ」

八戒「僕はもう、離れないと決めましたから」

三蔵「そういう事だ」

話は終わりだと言わんばかりに立ち上がり、ジープに向かう

八戒「…三蔵だって、Aがいないと煙草の消費が激しくなる一方ですからね」

そう呟くと、ピクリと反応して足を止めた

悟浄「精神安定剤ってか？」

悟空「Aには甘いってゆーか、優しいもんな」

悟浄「そりゃあお前、惚れた弱み((」

カチャと銃口を向けられる

三蔵「俺は寝る。騒いだらぶっ殺す」

皆「「「(分かりやすい…)」」」