【最遊記】桃源郷の魔法使い〔壱〕 (ページ12)

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Even② ページ12

三蔵「…礼は言わんぞ」

「知ってる。「借り」は返すんでしょ？」

三蔵「当然だ」

妖怪「何を悠長に…この人質がある限り貴様らに手は出せまい！」

その妖怪の腕には、朋茗が抱えられていた

八戒「じゃ、返してもらいましょうか」

妖怪「なッ」

お兄ちゃんは妖怪の背後に回る

八戒「はい」

妖怪「うッ」

簡単にぐるりと倒して、朋茗さんを救出した

八戒「という訳で、人質は無事保護致しました。ゲームは互角(イーヴン)でなきゃ」

追い詰められた蜘蛛女は爪を齧る

蜘蛛「殺っておしまい下僕達！」

悟空「料理の上手な奴を人質にするなんざサイテーだぞ！バッキャロー！」

三蔵「餌付けされてんじゃねーよ」

悟浄「下等動物だしね」

「悟空らしくていいんじゃない？」

悟空「如意三節棍！」

そう叫んでいつの間にか増えた妖怪達を倒していった

悟浄「いいねェ、気持ち良さよーじゃん」

錫杖で切り刻む

悟浄「イケそう？」

八戒「必殺っ「害虫駆除」！」

お兄ちゃんも気孔で倒した

「じゃあ私もっ」

手を翳すと、妖怪は火だるまのようになる

「虫タイプには炎技が効果抜群らしいよ♪」

悟浄「どこの話持ち出してんだよ？」

八戒「まあ事実、間違いではないですし」

蜘蛛「チッどいつもこいつも役立たずが…！」

最後に三蔵が蜘蛛女を殴った

三蔵「さっきはどーも。利息は高いぞ」

蜘蛛「おナメじゃないよ、タレ目のボウヤ」

そう言うと、蜘蛛女の背中がバキバキと盛り上がっていく

八戒「まさか、メタモルフォーゼ！」

悟浄「あ！？」

そして本当に巨大な蜘蛛になった

悟空「うっわーマズそう！」

悟浄「いいねオマエ、そーゆー思考回路で」

「無理無理無理…！！！」

気持ち悪過ぎて視界が潤む

八戒「あー、Aは虫ダメだからねェ」

「お兄ちゃ…私ホント無理…ｸﾞｽｯやだ…」

サッとお兄ちゃんの後ろに隠れた

三蔵「おい、ガチ泣きしてんじゃねーよ」

悟浄「まーまー三蔵サマ。これが普通の女の子の反応よ？」

三蔵「散々妖怪相手にしておいて虫はダメってどーゆー事だよ」

「知らないっ！」

三蔵「逆ギレすんなッ！」

八戒「あはは…じゃあ、こっち見なくていいから、朋茗さんをお願いしていい？」

「…うん」

悟空「よーし！Aを泣かせる奴は俺がすぐにぶっ倒((」

次の瞬間、全員蜘蛛の糸に掛かってしまう

…蜘蛛の、糸…あの蜘蛛、の…ッ

悟空「───おい、切れねーぞコレ！」

三蔵「変化のおかげで妖力増強してやがる」