ひっそりと暮らす筈だったのだが。2【転生したらスライムだった件】 (ページ47)

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93話｢定番のいたずら｣ページ47

-リムルside-

ユウキの手配してくれた寮の部屋に入った瞬間、
疲労を感じたので擬態を解いてベッドに溶けた

その様子を見てだらしないと言って笑った彼女も
ベッドに腰を下ろす。

……そのまま彼女は横になり、もはや敷布団と
なった俺に身体を預けて寝息を立て始める

初対面で貶してきたやつとは到底思えないほど、
彼女にすっかり懐かれてしまったようだ。

……まあAは美人なので悪い気はしない。
それどころか受け入れてしまった自分もいた。

___翌日。

リムルと私は学園に来ていた。

｢いや、理事長の紹介ですので信用したいのは山々ですが、あの子達の面倒は難しいですよ？｣

校長が汗を拭いながら念を押す。

｢まして君も子供じゃないですか……｣

『は？』

｢大丈夫ですよ。見た目より年は行ってるので。

……後そこ。喧嘩売らない｣

『…………』

｢ひっ……はぁ……ああ、ここです。｣

『ん？』

教室のドアには黒板消しが挟んである。
定番のやつだな

｢ああっまたこんなイタズラを！！｣

こんな反応するとは……こいつも被害者か。

｢かわいらしいじゃないですか。
ここまで案内ありがとうございました。｣

｢は、はぁではワシはここで……｣

｢さて。どうしようかなコレ｣

リムルが黒板消しを見ている。

『私に任せて。リムル』

｢ん？わかった。｣

彼がそのままドアを開けて教室に入った。
だが黒板消しは動かない。

私がそのまま静止させておいた。

｢ちーっす今日から君達の担任に____｣

｢どりゃあぁぁあぁあぁあっ！！！｣

入った瞬間、炎を剣に纏わせた少年が切りかかる

リムルは瞬時に回避する。

｢剣ちゃんかっけー！！｣

｢それ必殺技だろ？ついに完成したか！｣

その教室は……既に学級崩壊していた。

ユウキが言うに余命わずかなんじゃないのか？
もっと深刻な雰囲気だと油断していたのだが。

｢詰めが甘いわね。避けられてるじゃないの｣

｢はっ、今のは偶ぜ……うげ！？！｣

そこまで言ったところで少年に突如、黒板消しが
頭めがけて突っ込む。

何故だかは知らない。