ひっそりと暮らす筈だったのだが。2【転生したらスライムだった件】 (ページ38)

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85話｢試験？｣ページ38

(魔法陣……？)

連れて来られた場所は、体育館のように広い施設だ。周囲には見物者の冒険者たちが複数いる。

｢この中で戦うのが試験か？｣

リムルがジーギスに問いかけた

｢そうだ。これは外に被害を出さないためのもの

……受験者であるお前たちがこの円から1歩でも
出たら失格とする。｣

｢なるほど、わかった。で、試験の相手は？｣

問いにジーギスは答えない。

｢ではＥランクの試験を開始する。魔物に見事打ち勝ってみせよ。｣

と言って義足を鳴らす。

その言動に周囲を警戒した。

｢いでよ。狩猟犬(ハウンドドッグ)｣

ジーギスの目の前に魔法陣が出現し呼び掛けと共に、魔法陣から巨大な犬が襲いかかる

｢おお……っ｣

だが、狩猟犬(ハウンドドッグ)は一瞬で地面に叩きつけられる。

｢は！？｣

ジーギスが一瞬のことに驚きを隠せない

カバル達はハイタッチをしている。

｢召喚魔法ってやつか。すごいな初めて見たよ｣

リムルが初めて見る形式魔法に関心する。

｢じゃ、次もよろしく｣

｢……いいだろう。次だ｣

その軽い発言に青筋を立てる

｢いでよ邪気妖精(ダークゴブリン)！！｣

召喚に応じて屈強なゴブリンが出てくる。

……遅い…

リムルが近寄って首を跳ねた。

ジーギスが最早、悲観的な顔をしている。

｢いや、すまん。なんか知り合いが煽って来た時の顔に似てて……つい｣

……ゴブタか。リムルが首を跳ねなかったら私が
ゴブリンを四肢分裂させるとこであった。

｢……飛び級だ。｣

｢へ？｣

｢カバルらを倒したというその腕、最早疑ってはいない。このまま順々にランクを上げていくのも面倒だろう。｣

｢どうだ？一気にＢランクの試験を受けてみないか？｣

｢……いいねぇ｣

ジーギスは独特の笑みを浮べて提案をする。

リムルも賛成のようだった。

｢お……おいおいジーギスさん。そりゃちっとやりすぎだ。｣

｢そうよぅ！Ｂランクの相手ってリムルさんとAにとって不利な相手だしぃ｣

カバル達がフォローに入る。

……不利？

｢外野は黙ってろ！決めるのは受験者本人だ！｣

｢ふん……だがまぁ逃げるチャンスはやろう。
こいつの姿を見て勝てないと思ったら降参するがいい。｣

____彼は杖を持ち、唯ならぬオーラを漂わせた。