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5話「運命の少女」 ページ7

(……ねえ、聞こえる?)

「!?え!?なにこれ、頭の中に……?」


困惑する彼女。当然だろう。私も不思議な感覚である。


(私はA。目の前にいるコウモリだよ。)


「す、すごい…コウモリさん人の言葉がわかるの…?」


(んぁ!?う、うん。ちょっと色々あって…あなたの名前は?どこから来たの?)


「私?私の名前はミシェラ。故郷はこの森からずっとずっと遠くの……小さな村から来たの。」


明らかに挙動不審なコウモリに対して、
彼女__ミシェラは疑問を持ちつつも教えてくれた。


聞くと、ミシェラの故郷は自給自足で生活している小さな村だった。親と子の3人家族で、決して裕福では無いものの、幸せに暮らしていたそうだ。しかしその幸せは長くは続かず、村に押し入った盗賊達に襲われてしまった。金品は奪われ、抵抗した大人達は……。無抵抗の子供たちはこうして攫われ、商品として各地に売り飛ばされたそうだ。


______なんて外道な奴等だ。腐ってる。



私に力があれば…そうだ。人間の姿になればきっと彼女を助けてあげられる。そう思って質問を投げかけた


(ねえミシェラ。貴女を助けるために協力してほしいことがあるの。手伝ってくれる?)

「助けてくれるの…?で、でもあの人たちに見つかったら怖い目に遭っちゃうよ?」

(え?あぁそれなら大丈夫!私に任せて!)

「でも……」

あぁもう、これじゃあ埒が明かない。

(じゃあこうしましょ、もし逃げ切ったら御礼に願い事叶えてあげる!どう!?)

「……う、うん。わかった」

ほぼゴリ押しで話を通したような気もするが、これで交渉成立した。続けて彼女に詳しく理由を説明する。


「そっか…私の血を飲めば人間になれるのね……?」


「わかった。協力する。」


彼女は少し考えてから微笑んで答えてくれた。

6話「白い肌に牙を立てる」→←4話「私は話したい」



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怠慢のにぼし(プロフ) - 100人突破しました!!皆様お気に入り登録ありがとうございます!! (2020年3月13日 12時) (レス) id: 2524957e30 (このIDを非表示/違反報告)
怠慢のにぼし(プロフ) - いえいえ!!!!進行上少しだけになるかもしれませんが気長にお待ちください!!! (2020年1月12日 18時) (レス) id: 2524957e30 (このIDを非表示/違反報告)
黒い翼の堕天使(プロフ) - マジですか!?ありがとうございます!! (2020年1月12日 18時) (レス) id: 87644745f4 (このIDを非表示/違反報告)
怠慢のにぼし(プロフ) - 本当にごめんなさい!!!!!!機会があれば百合をぶち込みます!!!!! (2020年1月12日 18時) (レス) id: 2524957e30 (このIDを非表示/違反報告)
黒い翼の堕天使(プロフ) - 好きです!!! (2020年1月12日 18時) (レス) id: 87644745f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:怠慢のにぼし | 作成日時:2020年1月4日 22時

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