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33話「嘘」 ページ35

「コウモリって、え?どう見ても……」


リムルは困惑している。

仕方ないな。一度コウモリに戻るか


大賢者、お願い。

《了。身体を種族名"コウモリ"に戻します》


目を開けると、リムルが私を見下ろすように見ている。どうやら成功したようだ



羽ばたいてリムルの肩に乗る。


「…本当にコウモリだったのか。てことは名付け主が……?」


その問いに、頭を振って否定する。

「え、いないのか?だが擬態でもないのに
段階を飛ばして人になれるのか…?」


認めてくれたようだが、このままでは返事が出来ないため一度人間に戻る。



「……!?」
『!?』


人間に戻ると、衣服を身につけていなかった。

当然である。コウモリになったせいでサイズが合わない人間の服は全て脱げ落ちていた。



落ち着いて服を拾い、着る。



その間リムルは星を見てた。現実から目を背けるように。



『リムル。……わかったでしょ?』



「………………あぁ」





__沈黙。


「名付け主がいない、と言うのは?」

リムルが口を開く


『詳しくはわからない。でも確かに私には名付け主はいない。』


嘘だ。だけど今はそういう認識でいい。

「そうか」



「人間になっても、血を飲む必要があるなんて大変なもんだな。だからそうやって携帯してるのか。」



『うん。エレン達には内緒ね?気を使われたりしたくないし』



「わかった、黙っておこう」


『……ありがとう』



…コウモリが名付け主も無しに人間に進化した件は
そのまま忘れてくれると助かる。その方がこちらにとっても都合が良い。

34話「道標」→←32話「今宵の月は」



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怠慢のにぼし(プロフ) - 100人突破しました!!皆様お気に入り登録ありがとうございます!! (2020年3月13日 12時) (レス) id: 2524957e30 (このIDを非表示/違反報告)
怠慢のにぼし(プロフ) - いえいえ!!!!進行上少しだけになるかもしれませんが気長にお待ちください!!! (2020年1月12日 18時) (レス) id: 2524957e30 (このIDを非表示/違反報告)
黒い翼の堕天使(プロフ) - マジですか!?ありがとうございます!! (2020年1月12日 18時) (レス) id: 87644745f4 (このIDを非表示/違反報告)
怠慢のにぼし(プロフ) - 本当にごめんなさい!!!!!!機会があれば百合をぶち込みます!!!!! (2020年1月12日 18時) (レス) id: 2524957e30 (このIDを非表示/違反報告)
黒い翼の堕天使(プロフ) - 好きです!!! (2020年1月12日 18時) (レス) id: 87644745f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:怠慢のにぼし | 作成日時:2020年1月4日 22時

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