ひっそりと暮らす筈だったのだが。【転生したらスライムだった件】

13話｢日課｣ ページ15

しばらく散策していると、牛鹿が群れで行動してるのが辛うじて肉眼で見えた。

ライフルを構える。日々の苦労によって照準器(スコープ)の役割を担う"超視力"も最近手に入れた。

呼吸を整える。少しの呼吸の乱れで照準が狂うこともあるのだ。

引き金(トリガー)に指をかける。

牛鹿はこちらに気づく気配もない……いける

間髪入れずに引き金(トリガー)を引いた。

放った弾丸が牛鹿の急所に当たる。更に貫通して付近の牛鹿に当たり、そこで力を使い果たして消失。

2頭か。よしよし上出来だ
恐るべきエネルギー弾もとい、魔弾。驚くべき貫通力である。

足に力を入れて行き良いよく前へ飛び出す。
重力操作で瞬発的に獲物の場所へと移動する。

『さて、血抜きしなきゃ』

慣れた手つきで血抜き作業をする。こうしないと肉が不味くなるそうだ。ほんとかどうかは知らない。


血抜き作業を終え、重力操作で獲物を浮遊させて帰路に着く。本当に便利な能力だ。


家に帰って更に解体作業をする。最初は苦戦したし五感で感じ取れる生々しさに折れそうにもなった。


部分事に解体した肉の半分を洞窟の奥の温度の低い貯蔵庫に保管し、もう半分を燻製にした。


さっきの食料確保を最後に今日すべきことは終えてしまった。



……さてどうしようか。太陽は丁度上りきった時間である。
気晴らしに散歩にでも行くか。



再び外に出て、とくに宛もなく歩き出した。

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