ひっそりと暮らす筈だったのだが。【転生したらスライムだった件】

12話｢ひっそりと暮らしたい｣ ページ14

私はそれから、できるだけ人との関わりは避けて過ごした。街に出るのも稀なほど。



小規模の洞窟に大賢者のアドバイスを借りて家を作った。素人が作ったにしては上出来であるとも言えるような。


大賢者に色々と教えてもらいつつ、ライフルや重力操作を駆使して獲物を狩る技術も身につけていった。まさに自給自足の生活を送っていた。


___これでいいの、人との関わりを持つと失った時の痛みも大きいもの。ひっそりと暮らした方が私には合ってる。




時間をかけて作った、自慢のハンモックに横になりながら今日もそんなことを思っていた。


このハンモックの素材は鋼糸で出来ていてかなり丈夫だ。
……どうやって作ったっかって？でっけえ蜘蛛の血液吸ったの。

…うん。

この上ない悪夢だった。
スキル取得のために仕方なかったけども。


ちらっと横に目をやると、洞窟の中とは思えないほどの設備を完備した部屋が見える。どれもこれも自分で汗水垂らして作った。冒頭で述べた通り大賢者にアドバイスを受けつつだけど。
まあそれによって複数のスキルを獲得できたのだから良しとするべきか……



……さて、1週間分の獲物でも狩りに行きますか。
ライフルを具現化させて手に持つ。もう慣れた動作だ。

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