9話「絶望の淵」 ページ11
『止まって、止まってよ!!』
必死に彼女の傷口を手で押さえる。彼女は私の腕を力無く掴んでは身体を震わせて大きく呼吸をしていた。
まだ彼女を助けられるかもしれない。
急いでリムルたちの元へ行けばきっと…!!
視界がボヤつく。この現実を受け入れたくないと拒絶するように、感じないはずの痛みが頭の中で響き渡る。
盗賊達は目の前まで迫って来ていた。
『っ近づかないで!!』
私は咄嗟に近くにあった石を拾って全力で投げつける
「いっ!?……このアマ、ふざけやがって!!」
「おい待て、殺すな!!!」
リーダーが驚いて止めようとするが、もう遅い。
目の前の盗賊は彼の言葉に耳を貸さず、剣で切り捨てようと言わんばかりに私に向けて振り上げている。せめてもの抵抗も、効き目がなかったようだ。
「だめ…私のこと…置いていって……お願い」
『嫌よ!!いくら何でも早すぎるでしょ!!
私、あなたにまだ何も恩返し出来てないのに…っ』
「…逃げて、お姉ちゃん……早く」
このまま私は、彼女は死ぬのだろうか。
折角彼女と2度目の人生を歩もうと思ったのに。
本当に短い人生だった。下を向いて落胆する。
そこで腕の中の少女、ついさっき見たミシェラの可愛らしい笑顔を思い出した。短い人生の走馬灯だ。
ううん、私はもう、死にたくない。
友達も、人生も、もう2度と____
誰か、
『誰か私を、助けてッッ!!!!!!』
《確認しました。ユニークスキル"
発射した光輝く弾丸が、盗賊の脳を貫通した。
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怠慢のにぼし(プロフ) - 100人突破しました!!皆様お気に入り登録ありがとうございます!! (2020年3月13日 12時) (レス) id: 2524957e30 (このIDを非表示/違反報告)
怠慢のにぼし(プロフ) - いえいえ!!!!進行上少しだけになるかもしれませんが気長にお待ちください!!! (2020年1月12日 18時) (レス) id: 2524957e30 (このIDを非表示/違反報告)
黒い翼の堕天使(プロフ) - マジですか!?ありがとうございます!! (2020年1月12日 18時) (レス) id: 87644745f4 (このIDを非表示/違反報告)
怠慢のにぼし(プロフ) - 本当にごめんなさい!!!!!!機会があれば百合をぶち込みます!!!!! (2020年1月12日 18時) (レス) id: 2524957e30 (このIDを非表示/違反報告)
黒い翼の堕天使(プロフ) - 好きです!!! (2020年1月12日 18時) (レス) id: 87644745f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怠慢のにぼし | 作成日時:2020年1月4日 22時