Ψ後の晩餐5

第223χ ページ45

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｢｢っしゃあ！オラオラオラオラー！！｣｣



遠くの方に1つだけ猛スピードで回るコーヒーカップを、別のコーヒーカップに乗った僕とAさんで眺めていた


｢……ねぇ斉木くん、あれなんの勝負？｣

《さぁな》

｢勝負するなら別々に乗らなきゃ意味無いんじゃ……なんであの二人が一緒に乗ってるんだろ｣

《ほっとけ》

｢もしかしてゆめのちゃん……海藤くんが好きすぎてアホが移ったんじゃ……｣

《君も言うな》

｢あ、これは違う……！つい…！｣


いや本心だな
読めないが今のはわかる


｢あ！海藤くん！おーい！｣


海藤は具合が悪いからと一緒に乗らず1人ベンチに座っていた

ほんとなんで来たの？


『完全に止まるまで動かずお待ち下さい』

｢あ、終わっちゃった｣


完全に止まりドアのロックが解除され2人で降りた


｢海藤くん！体調どう？｣

｢良くなったぜ！｣

｢それなら良かった〜｣

｢亜蓮と大賀さんは？｣

｢んー。あ、来た来た！｣


奥から2人がフラフラと歩いてくる


｢中々やるじゃねぇか……｣

｢あ、あんたもね……｣

｢あれじゃ勝負つかねぇな｣


そりゃそうだろ


｢他ので勝負！！｣

｢だ、大丈夫……？2人とも……｣

｢なんの勝負だ？｣

｢よくわかんない……｣


その後色々な乗り物に乗り2人の勝負は続いたが、最終的に自販の飲み物をどちらが早く飲めるかというところまで成り下がった


｢なんか会って初日で犬猿の仲みたくなっちゃったね……2人ともちゃんと楽しんでるかな？｣

《窪谷須と大賀さんの心の声を聞く限りお互い実際口だけで勝負を楽しんでいる》

｢それなら良かった……｣

｢色々乗ったな！次は何乗るか……｣

｢私ジェットコースターがいいー！｣

｢私も乗りたい！｣


やれやれ……
次はジェットコースターか


｢海藤くん一緒に乗ろう！｣
｢瞬一緒に乗ろうぜ！｣

｢えっ……｣

｢｢は？｣｣

｢亜蓮は一人で乗れよ｣

｢ゆめのこそ一人で乗れよ｣


戸惑う海藤はバチバチ見合う2人の間に囚われた宇宙人の如く掴まれ、連れていかれた


｢えぇいつの間に下の名前で呼び合う仲に？！｣

《お似合いなんじゃないか？》

｢ゆめのちゃん……海藤くんより窪谷須くんの方が合ってるんじゃ……｣

《窪谷須もだな》

｢え？窪谷須くん好きな人いるの？｣


それは言わない


｢なんか私たち蚊帳の外だね……ま、斉木くんがいればいいや！行こ！｣


軽く言うな、そういう事

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