Ψ後の晩餐5

第224χ ページ46

結局、前に3人、後ろに僕とAさんになった


｢は〜早く動かないかなぁ〜｣

｢あのー……隣いいですか？僕一人で｣

｢あっ、はい！どうぞ！｣


なんか凄い太った奴乗ってきた！


その太った男はAさんの隣に座り、いかにもらしくフーフー言いながらハンカチで汗を拭う

一応思考を読むと変態ではない様だ
人を見た目で判断してはいけないぞ全く


『安全バーを下げますので、しっかり体に密着しているかご確認下さい』

｢わぁ！いよいよだね……！｣


スタッフが太った男の横に来て、安全バーを下げた

『それでは、出発しまーす』


ガクンとゆっくり動き出したと同時に、ある事に気がついた


｢斉木くん…………｣


それはAさんも同じの様だな


｢安全バー……全然密着してない……浮いてる……｣


Aさんの隣の男の腹でつっかえている
そこまでしか下がらない為、僕達には合っておらずバーが浮いている
これ以上下がらないのだ

さすがのAさんも顔が青ざめている
僕は平気だがAさんにとっては大問題だな


｢どうしよう斉木くん……！手ぇ繋いでぇ…………｣

《それじゃあ意味が無いだろ》

｢も、もう……てっぺんだよぉおおおぎゃああああっ！！｣


Aさんの腹の辺りを手で抑え、バーの代わりをした
なんかこんなの前にもあったな


｢ぎゃあああ！！怖い怖い！！斉木くんもっと抑えてぇええ！！｣

《これ以上力入れたらしぬぞ》

｢お尻！！お尻浮いてるぅうう！お尻抑えてぇええ！！足でもいい！！寧ろもう抱き締めてよぉおおお！！｣


君はここで何がしたいんだ





───────




｢ああージェットコースター最高だわ！！ね！A！｣

｢うん……ほんとね……最高のスリルを味わったよ…｣

｢そんな苦手だったっけ？｣


そっとしておいてやれ
さて、そろそろ帰る頃だろ


｢お！次あれ行かねぇ？！｣


まだ行くのか

窪谷須が指さした先
そこは──


｢げっ……お化け屋敷……？｣

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