Ψ後の晩餐8

第345χ ページ23

───────




｢おーまだ着かねぇのか？｣

｢黙れもう少しだ｣


ミンミンとセミが鳴く
辺りは木々が生い茂る
そこを燃堂くん海藤くん斉木くんと歩いている

燃堂くんも一緒だったんだ！

それにしても夏休みって感じでいい……

でも……


｢もう少しで我が秘密基地に到着だ｣


秘密基地って……


｢着いたらサイダーを用意してるぜ｣

《やれやれ……なぜ僕がこんな所に……》

(お母さんいたからね、ふふ)

｢なぁ秘密基地なんていーから虫取りしようぜ！｣

《まぁこの誘いだったら絶対行かないがな》

(斉木くん虫失禁するほど苦手だもんね)

《だからしてない》

｢フン……虫取りなんてガキじゃあるまいし、時代は秘密基地だぜ……！｣

《どっちもどっちです》
(どっちもどっちです)

｢んだよ結構いそうなのにな〜ってかまだ着かねぇのか｣

《確かに結構歩いたな……》

｢うん、結構歩いたねぇ｣


もうどれくらい歩いたかな？
結構奥の方まで来てる……


｢逸るな逸るなあと少……むっ？！誰だっ？！｣

｢えっ？！何？！｣

｢お？｣


ビクリと肩が跳ね斉木くんの後ろに隠れる


｢フッ……気のせいか……ダークリユニオンにつけられていたりしたら面倒だからな……慎重に行かないと……｣

《お前がその茶番を5回も10回も繰り返さなきゃもっと早く着いてたのにな》

(ほんとだよ……！)

《君もいちいち驚くな》

(だってなんかいると思っちゃうんだもん……)





───────





｢着いたぞ……アレだ｣

｢おっ！｣


やっと着いた……


｢おおー！すげーじゃねーか！｣

《これは……》

｢すごーい！！｣


結構立派な家だ！
家……？

目の前には布のツギハギで出来た三角屋根にシートで覆い木を柱にした立派な家があった

失礼だけど意外と凄い！


｢フッ、まぁな……｣

｢おお！ウチの近くの公園に住んでるノム爺の家より立派だぜ！｣

｢クク……そうだろそうだ…ノム爺って誰だ？！｣

《うむ……イケさんの家より少しでかいな》

(あぁ、蝶野さんの手下さん？)

《手下……》

｢もっと近くで見てみよーぜ……お？｣

｢ん？｣


少し進んだ燃堂くんは、足元の何かに気付いた様で、私も燃堂くんの足元を見た

これは……？張られた紐？

第346χ→←第344χ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す