Ψ後の晩餐7

第311χ ページ36

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｢よし！ここなら桜が見えるぞ！｣


結局あの場所は諦め、別の場所を取り座った


｢んじゃ場所も決まったし乾杯するか！せーの……カンパーイ！！｣

｢｢｢……………………｣｣｣

｢オイどうした？！テンション下がってるぞ貴様らー？！｣

｢いや無理だわ……｣


テンションが下がるのも無理はない
周りは普通の木々があり、その隙間から桜がちらりと見えるくらい離れた場所を取ったのだ
周りに人もいない


｢桜ほんのちょっとしか見えねぇし……いやつーか座ったら完全に見えなくなったし……｣

｢これならおれっちの部屋の窓からの方がよく見えるぞ｣

｢燃堂くん家行く……？｣

｢花見っつーか木見だぜ……｣

｢朝4時から何やってんだろーな俺達……｣

《なるほど朝のハイテンションは今のフリだったんだな》

(やめてあげてよ斉木くん……)

｢あーもういい加減にしろ！もう"桜"とか"花見"とか禁句だ！！ピクニックだ！俺達はピクニックに来たんだ！！｣

｢そんな無茶だよ海藤くん……｣

｢そ……それもそうだな！よし空気変えるか！｣

｢んじゃ色々買ってきたし2号のおにぎりもあっから何か食うか！｣

｢えぇっ？！切り替え早っ！｣

｢お菓子もいっぱいあんぜー！｣

｢おお！良いじゃねぇか！！｣

｢あとデザートもあるぞ！｣


海藤がドンと出した箱
その中身は


｢ほれ！桜餅だぜ！｣

｢桜餅……｣

(((桜…………)))


またずっしりと空気が重くなった
めんどくさい奴らだな


その後も色々と桜や花見を連想させる会話が続く

連想ゲームでもしてんのか


｢あっ、やっぱり海藤くんだ！｣


その声に全員が振り返ると、照橋さんがいた

めんどくさいのが増えたな


｢心美ちゃん！｣

｢Aちゃん！わー奇遇だね！何してるの？｣


4人の照橋さんを見る顔はパァっと明るくなり、目をキラキラさせている


(((満開だぁぁー！！)))

｢僕ら花見してたんスよ！｣

｢そっス！！｣

｢え？桜ないけど……｣

｢いやそれがあっちは人がいっぱいで……｣

｢でももう帰る人もいるから空いてるかも！ねぇ私も一緒に行っていい？｣

｢行こーう！！｣

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