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『お仕事中だったでしょ？邪魔しちゃったよね？ごめんね』
そう彼女が口を開くと
「そんな。気にしなくて大丈夫です。丁度この先に用事があったもので。」
と帰ってくる。
社交辞令。
大丈夫だと答えるのは彼の義務であるのだろうが、どこか砕けた様子である。
このような仕事に慣れてないからなのか、それまた彼の性格なのか。
一点の曇りもない言葉がまた、初々しくて気持ちがいい。
だが、
『・・・用事？この先はヒラ・・・国王の部屋しかないけど。』
この先には幹部、つまり私、キヨ、フジ、ヒラの部屋しかない。
キヨは村へ再び出かけていったのを、私がこの目で見ている。
"この先"ということは、私に用があるということは無いだろう。
ましてや、彼は執事の身。
フジの居場所は把握しているはずで、この先にフジはいない。
ヒラは、午後からいつも部屋に籠る。
必然的に、彼に用事があるのだろうと解釈できる。
「ええ。その国王に、部屋に来るよう命を受けたのでここに来たのです。」
『そうなの？・・・珍しい事もあるもんね。』
軽く返答してみたが、どこか違和感はぬぐえない。
国王に呼ばれる？
新人の彼が、国王の部屋に呼ばれるような立場にいるとは考えられない。
ヒラは、めったに人を部屋に入れないし、そもそも仕事以外ではあまり出ない。
そして基本、城の使用人とも会話をしない。
仕事に関しても、幹部以外の多数に任せる場合も幹部を一度を経由するので、必要が無いと言った方が正しいかもしれない。
幹部としか会話をしない日のほうが多いくらいだ。
それなのに何故、このような状況にあるのか。
ミスでもしたのだとしても、それはフジに任したらいいだろう。
よっぽど大事なのか。
はたまた彼の人望か。
「私、何かしてしまったのでしょうか・・・。」
彼の表情は暗い。
そこから読み取れるのは、彼が落ち込んでいるという状況だけで、彼女の疑問を解く手がかりは残していない。
はっきり言って、今すぐ彼と共に、ヒラの部屋へ向かうことが一番早い解決方法だろうが、
そうすることは出来ないだろう。
『私には分からないけど、まあ行ってみるしかないんじゃないかな。』
「そうですよね。それではA様、失礼致します。」
くるりと背を向け、階段のを上がっていった彼の背中はもう見えない。
―きっと私は、ヒラにこのことを聞けないだろう―
彼女が彼にかけることが出来た言葉は、いたってありきたりな慰めでしかなかった。
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チェリー☆拓郎(プロフ) - 響也さん» まず。私的にはヒジキと我々だ！がクロスオーバーしてる時点ですっごくテンションあがります！！自分では書けないので...とってもありがたいです！！ (2017年11月17日 23時) (
レス) id: ad3a02f993 (このIDを非表示/違反報告)
響也(プロフ) - チェリー☆拓郎さん» 本当ですか！？そう言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます。もう少し更新速度を早められるよう頑張りたいと思います！ (2017年11月17日 20時) (レス) id: ba07296d20 (このIDを非表示/違反報告)
チェリー☆拓郎(プロフ) - この作品大好きです！！ここれからも更新頑張ってください！！！ (2017年11月17日 9時) (レス) id: ad3a02f993 (このIDを非表示/違反報告)
響也(プロフ) - 清香-きよか-@リツさん» 更新に関しては、マジでごめん。いやあ短編集書くのって楽しいっすね(満面の笑み)・・・はい、ちゃんと更新します。 (2017年9月10日 23時) (レス) id: 64be460f0d (このIDを非表示/違反報告)
清香-きよか-@リツ(プロフ) - 更新どうしたんですかコラ。「8月終わったから更新しなきゃな〜」って言ってたじゃないですか。はやく更新しないとお前をVIPルームに突っ込んで私と大先生の反復横飛び目の前で見せるぞ(更新ゆっくりでいいので待ってます。頑張ってください^^) (2017年9月10日 23時) (レス) id: 133be5b033 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：響也 | 作成日時：2017年8月3日 1時
